たとえハッピーエンドじゃなくても

私はね、基本的にハッピーエンドが大好き。
メリーバッドエンドっていうんですか、ああいう、『見方によってはハッピーエンド』っていうのも好きです。

ですが本作!どうやらハッピーエンドではないようでして!
な、なんだと!?

そうも思いましたが、大丈夫です。何が大丈夫かわかりませんが、大丈夫です。
何せ私はこの作者様の大ファンなのです。例えハッピーエンドじゃなかろうとも、絶対に私が納得のいくラストが待ってるのです。もう断言しちゃったけど(笑)
いや、もうマジで信頼と実績があるから。

舞台は中世フランス風の異世界、聖騎士見習のミシェル君は吸血鬼討伐集団「シアン・ド・ギャルド」に所属しております。このミシェル君、小柄で何とも可愛らしい!個人的に、小柄な子がでっかい武器をぶん回すとか、実は最強とか、そういうのが大好物ですので、そういう癖(ヘキ)がある方はこれだけでも一読の価値があります!

使う武器は特注の聖武器である弩(いしゆみ)で、これがまたね、カッコいい。ドカンと当たって結構とんでもないことになるんですが、それもリアルですよね。ええ。

それでですよ。
私がこの作者様に惚れ込んでるのは、キャラもそうですけど、なんといっても描写。内面を吐露する時の描写がね、ものすごく良い。ねぇ、そういうのってどこで身に着けるんですか、ってお酒でも飲ませて全部吐かせたいくらいです。すごいんですよ。すごいこっちを抉って来る。こんなの絶対プロでしょって。かといって、ものすごく知的で崇高で格式高い文章かって言ったら違うんですよ。誰にでも伝わる言葉で、誰にでも伝わる表現なんだけど、こんなの普通思いつかねぇだろって選び方をしてる感じ。もう絶対敵わないですね。あっ、もちろんキャラも最高です。台詞回しも最高で、いやそれを言ったら全部最高なんじゃねぇかよ。

要所要所でチラ見えするコメディに腹をくすぐられつつ、けれどどきりとするようなシリアスもある、魅力のある作品です。

竹神さん、私はどんなラストでもばっち来いだよ!信じてるぜ!

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