第8話 結婚カウンセラーって何をしてるの?

 結婚カウンセラーが普段何をしているかをご紹介する前に、少しだけ相談所の構造についてお話ししますね!


 結婚相談所の種類にもよりますが、お見合いはひとつの結婚相談所の会員同士で行うわけではありません。

 ひとつの結婚相談所が抱える会員数には限りがあります。

 大きいところでも会員数は数百人、数千人程度。

 その中から対象となる条件で絞っていくと、数人になってしまうので、多くの結婚相談所は連盟に加盟しています。

 有名なところだと「日本結婚相談所連盟」と「日本仲人連盟」でしょう。

 連盟に加盟することで、数万人という膨大な人の中からお見合いを組んでいくことができるのです。


 というわけで、結婚相談所同士というのは結構つながっています。

 相性はあるので、仲がいいところ、仲が悪いところはありますが(笑)。

 結婚相談所は、会員を取り合うライバルであり、ともに成婚に向けて連携していく仲間でもあるということですね。


 たとえば、会員の方からご相談を受けたとします。

「私、○○さんと真剣にお付き合いしたいと思っているんですが、彼が私をどう思ってるのかわからなくて……。ほかにも交際中の人がいそうですし……。でも彼のことがあるので、ほかの方とお見合いするのは気が進まなくて……」

(これ、相談所を知らない人からすると、二股している最低男の本命になろうとしているヤバめな相談に見えると思いますが、相談所の中では普通の話です)


 こういった相談を受けたとき、私はすぐにお相手が所属している相談所に連絡します。

「○○結婚相談所の○○と申します。今、うちの会員の○○さんとそちらの○○さんが仮交際中かと思うんですが、うちの○○さんがそちらの○○さんに対して前向きな気持ちなようなんです。そちらの○○さんからは何か聞いていますか?」


 ここで、聞いているという返答があることはまずありません。

「そうなんですか? 嬉しいです! ありがとうございます! 確認してみますね!」

 そう答える相談所がほとんどです。


 相手の所属する結婚相談所が、普段あまりサポートを行っていないタイプの相談所だったとしても、こちらから連絡すればほぼ100%動いてくれます。

 なぜか。

 それは、どの結婚相談所も一番の目標は会員様に成婚していただくことだからです。


 早ければ翌日、遅くとも一週間程度で、お相手の状況を確認して教えてくださいます。

 ちなみに、こちらの女性の想いは相手に知られたくないので、それとなく聞いてみてくださいと言えば、女性の想いは伝えずに聞いてくれます。


「迷ってるみたいですね……。ほかにも交際中の女性がいて、どちらがいいということは何も言っていませんでした……。それに正直に言うと、入会してまもない方なので、まだたくさんお見合いも組んでいまして……」

 こんな返答の場合、正直少し厳しい状況です……。

 こういう返事だった場合、私は男性の状況を女性には伝えず、それとなく別のお見合いを組む方向に持っていきます。

 オススメの方を数人ピックアップして、別の方にも興味を持っていただけるように動いていくのです。


 このままの状況で放っておくことは基本的にはしません。

 もしこのまま放置すれば、いずれ男性から交際終了の連絡が入り、本当に好きになりかけていた女性は傷つき、しばらく活動休止になるという未来が見えるからです……。


 逆に前向きな連絡が入った場合、男性の気持ちを女性に伝え、真剣交際に向けて動いていくことになります。

 その場合、相手の相談所のカウンセラーも本腰を入れるので、ここまで来れば真剣交際、そして成婚への道が確実になってきます。

(相手の相談所のカウンセラーも女性の気持ちを男性に伝え、どんどんアプローチしていくようにアドバイスするので、ここから成婚までは早いです)


 そう、結婚カウンセラーは裏でこんなことをしています。


 お見合いの日程調整やお見合いの同席をして、会員様の話を聞き、成婚につながるように裏から手を回していく。

 実は、結構いろいろやっているのです。


 結婚相談所の裏側、いかがだったでしょうか?

 このエッセイは一旦ここまでとします!

 

 最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます!

 では、いずれまたどこかで♪

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結婚相談所で働いてみたら…… はるこむぎ @harukomugi

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