おなかいっぱい満たされる瞬間を「ファンタジー」って言えるんじゃない?

森で助けた女性騎士を助けたところから、この物語は始まります。それはタイトルの通りで。

前世(日本)の記憶をもつ主人公フェル君と、元騎士のフェルさんの、心温まる物語。

出てくるみんな、厳しい世界のなかで生きているはずなのに、本当に優しくて。

優しさって、慈悲だけじゃなくて。時に怒ったり、心配したり。その輪が広がっていく様を見ると(読むと)目頭が熱くなっていきます。

個人的には、ご飯の描写が最高で。
明らかに、フェルちゃんが、胃袋を掴まれていて。口調は堅物の騎士様(元)なのに、可愛さが溢れ出て滲んでいる。

とことん幸せになって欲しい二人です。
おなかがいっぱい満たされること。
相手の夢を応援してあげること。
大好きな人とご飯を食べること。

ぜんぶぜんぶ。
当たり前のようでいて。
全然、当たり前じゃない。

おなかいっぱい満たされる瞬間
これぞまさに「ファンタジー」って言えるんじゃないでしょうか?