森で助けた女性騎士を助けたところから、この物語は始まります。それはタイトルの通りで。
前世(日本)の記憶をもつ主人公フェル君と、元騎士のフェルさんの、心温まる物語。
出てくるみんな、厳しい世界のなかで生きているはずなのに、本当に優しくて。
優しさって、慈悲だけじゃなくて。時に怒ったり、心配したり。その輪が広がっていく様を見ると(読むと)目頭が熱くなっていきます。
個人的には、ご飯の描写が最高で。
明らかに、フェルちゃんが、胃袋を掴まれていて。口調は堅物の騎士様(元)なのに、可愛さが溢れ出て滲んでいる。
とことん幸せになって欲しい二人です。
おなかがいっぱい満たされること。
相手の夢を応援してあげること。
大好きな人とご飯を食べること。
ぜんぶぜんぶ。
当たり前のようでいて。
全然、当たり前じゃない。
おなかいっぱい満たされる瞬間
これぞまさに「ファンタジー」って言えるんじゃないでしょうか?
誰かの笑顔のために頑張れる。
誰かの笑顔が僕の幸せ!
それに共感するすべての人に読んで欲しい物語。
現世には、誰かを犠牲にしてでも自分の欲望を満たす輩(やから)が多くて、戦争が増え、国内でも犯罪が連日のように報じられて、胸の痛むことばかりのタイミングで、この物語に出会えて良かった。
微笑ましくニマニマ読める物語は大好きです。
最近(2023/12/23時点)、エピソードに押されてジレジレ展開が休憩中ですが、主人公がヒロインに宣言した「実績で自身がつくまで手を出さない」の条件を満たしつつあるように思うので、ヒロインが奥手の主人公を待ち切れない展開希望!(笑)