愚か者が下した判断の責任を「誰が」、「どのような形」で取るべきなのか?

「振り上げてしまった拳は必ずどこかに下ろさなければならない。それが誰かの犠牲を伴うとしても‥‥」

昔、そんな言葉を言われたことを思い出した小説です。一つの判断は、たとえ正解であっても、過ちであっても必ず何かの犠牲を伴います。これが個人レベルであれば、自己責任に回帰するのですが、それが国であった場合どうなるか? という感じのお話です。

なんの決定権のない人間は、与えられたものを甘受しなければいけない人間は、必ずこの手の話の最初の犠牲者になります。しかし、その決定を下すものは最後まで生き残る皮肉もあったりします。

そんなこの世のむなしさを教えてくれる短編です。今回、汐さんはたくさんの短編をカクヨムコン9に出していますが、この作品が一番頭抜けています。すばらしい短編だと思います。

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