★なかなか書籍化できず、病んでいるあなたへ
「書籍化を本気で目指している私だけど、ぜんぜん上手くいかない……」
「また公募に落ちてしまった」
「渾身の新作が失敗した」
「読者が増えない」
「読者は多いのに書籍化できない」
「感想が来ない」
「急に読者に読まれなくなった」
「★が増えない」
「過去の自分を超えられない」
「書くことが無意味に思えてしまう」
「感想で酷評された」
「書くのが辛い……」
「私って才能ないのかな??」
「本が全然売れなかった」
「批評でボロクソに貶された……」
「……のパクリだと言われた」
「周りの人のPV数が羨ましくて嫉妬する。嫌になる……」
小説を書いていれば、ほとんどの人が上記のようなネガティブ感情を感じたことがあると思います。
今日、私はX(旧Twitter)にて、こんな内容のポストを見かけました。
「公募に何度も落選して精神を病み、死んでしまいたい」
と。
本気かどうかは分かりませんが、小説家になれなくて、死にたくなるほど辛いと。
小説家を本気で目指しているが故に、精神を病んでしまう作家が後を絶ちません。
私は、絶望した作家に向けて、少しでも気持ちが楽になれるように、この文章を書きたいと思います。
★★★
今回も、駄目だったんだ……
ほんとに、辛いね……
なかなか報われないね……
ずっと、本気で目指しているのにね。
……「何が足りないんだろう?」って、「なんとか面白くしてやろう」って悩み抜いて、必死に考えているのに……
……苦しいね……
ねぇ……聞いてもいいかな?
どうして君は、小説家になりたいのかな?
……大好きな作家への憧れかな?
……アニメ化したいとか? 世界中のみんなを感動させたいとか?
……人気者になりたいとか?
……うん、分かるよ……
そのために小説を書いているんだからね……
……でも、なかなか上手くいかなくて、今はすごく思い詰めている……
……どうすれば良いのかな?
……私、思うんだ。
……小説家になりたい、有名になりたい、名作を書きたい、沢山のひとに絶賛されたい。
……きっと君は、その夢を叶えることで、幸せになりたいんだ。
……夢を叶えて小説家になれば……大作家になれれば……大勢にとって人気作家になれば……
私はきっと幸せになれる……
そう思っているんじゃないかな??
きっと君は、夢を叶えて幸せになりたいんだ。
でも……でもね。
今の君をみてよ。
すっごく苦しくて、辛くて、暗い顔で思い詰めてる。
泣きそうな顔をしてる。
ねぇ……
私、思うんだ。
……「小説家にならなくても、物書きとして幸せになることは出来るんじゃないか」って?
(もちろん、小説家になれないより、小説家になれた方が嬉しいに決まってるけれどね。
でも……考えてみて、
小説家になれたとしても、今度は本が全然売れないことで苦しむことになる。
もし本がよく売れたとしても、今度はアニメ化や漫画化できない。このラノや本屋大賞に入れなくて苦しむことになる。
もし超人気作品になれたとしても、大きくバズるのは一瞬だけ、基本的には1年以内、それか10年以内に大衆からは忘れられてしまう作品がほとんどで、そのことで苦しむことになる。
もし世界的ヒットを記録しても、次回作が失敗したりとか、いろんなことで苦しむことになる。
……基本的に、夢はどこまでも続き、苦しみが途絶えることはない)
こんなことを言うと、君は絶望してしまうかもしれない。
……でも、安心して。
……上に書いたことはすべて嘘だから。
……「小説家であっても、小説家でなくても、執筆を楽しむことができる」、そんな秘策があるんだ。
……ずばり、今を楽しむこと。
小説家になれない今を楽しむこと。
アニメ化できない今を楽しむこと。
このラノに選ばれない今を楽しむこと。
「今は不幸だけど、夢が叶ったら幸せになれる」なんて間違いだ。
「夢が叶ったら、さらに大きな夢が現れるだけ」
だから……今を幸せにするの。
「夢がなかなか叶わない今」を、「夢を叶えようと頑張っている今」を、幸せに思えるようになれたら。
……そのためには、どうすれば良いだろう?
……さて、じゃあ、私なりの結論を教えるね。
【一つ目】
「目標を、他人に左右されない範囲で設定する」こと。
例えば、「公募で書籍化したい」という目標は、”審査員の判断”によって、叶うか叶わないかが決まる。
だからこれは、”他人に左右される目標”だ。
例えば、「ブクマ100人行きたい」という目標は、”読者や投稿サイトのシステム、運”に左右されて決まる。
だからこれも、”他人に左右される目標”。
他人に左右される目標というのは、”自分でどうにかできない”部分が存在している。
だから、これらを目標に設定してしまうと、「夢が叶わないときに、自分の力だけで変えることが難しい」
だから、精神を病んでしまう可能性が高くなるんだ。
私がおすすめする目標は、
「毎日300文字以上執筆する」とか、
「自分のなかで、1話あたり30円ぐらいの価値になるように、面白さを突き詰める」とか、
「月に一回、自作品と関係のある場所に取材にいく」とか、
「面白さに妥協しない」だとか、
「書いてすぐ投稿するのではなく、3回以上時間を開けて見直す」とか、
「毎年このラノ上位作品を買って研究する」とか……
「全部、自分で出来る範囲で目標を設定すること」
外的要因に左右されない目標を設定すべきだと思うのです。
さらに加えると、最初は簡単にこなせる目標から、ね。
「毎日二万字書く」なんてハードな目標を、最初から立ててしまうと、達成できなくて辛くなってしまうから……
【「他人に左右されない範囲の目標を設定する」ことで……】
もし達成できなかった場合は、「全て自分のせい」だと、「ちゃんと納得して諦めることができる」。
これは以外と病まない。
そして、達成できた場合は、「全て自分の努力の成果」だと、「心から喜ぶことができる」
他人の力なんて借りずに、自分の力で達成したと、胸を張って言えるんです!
そして、最後に、アドバイスの2つ目。
それは……
【二つ目】
自分のために書くこと。
「誰にも読んでもらえなかったとしても、自分の好きな作品を書けているのだから、それが楽しい」
そして、もし誰かが読んでくれれば、それはもっともっと嬉しい。
そんな考えです。
結局、「読者ゼロでも書き続けられるくらい、私はこの作品が好きで、書きたいんだ!」
と、思えるぐらいのモチベーションがなければ、執筆を長く続けられないと思います。
「読者がもっと増えてほしい、物足りない」という感覚は、プロ・アマ問わず例外なく、ほとんどの人が思っていることだと思います。
「読者数が物足りない」と心の内で感じながらも、
「それでも書きたいから書くんだ」って、「今いる読者を楽しませるために書くんだ」って、
今を楽しみながら、書き続けている作家がほとんどだと思います。
さすがに、読者ゼロは極論ですが、
読者がたった三人でも、たった100人でも、たった1万人でも……
やることは変わりません。
書きたいから書く。
そこに書きたい物語があるから、書くんです。
……その結果、読者が増えたら嬉しい。
……書籍化できたら嬉しい。
……アニメができたら最高ですね。
……でも、周囲の評価は、後からついて来るもの。
まずは、自分ひとりでも楽しめることが基本です。
作者が一人でも楽しめるから、少しずつ人が集まってきて、
……気づけば大人数が集まって、君の作品を読んでいる。
そういうものだと思います。
……今まで話したのは、すべて私個人の持論です。
一般的な正解だとは思いません。
……ですが、数ある創作論のなかの、一つの考え方として、
こんな考えがあって良いんじゃないかな? なんて思います。
これで私の話は終わりです。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
最後に、
あなたが創作活動を通して、幸福感や充足感を得られることを願って、
あわよくば、その大きな夢が叶うことを、心から願っています。
応援しています。頑張ってください!
書籍化正義じゃないだろう スイーツ阿修羅 @sweets_asura
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