数字が殺人ってどういうこと???と言う感じで読み始めるものの、妙なリアリティと不可解さがグイグイと先へ読み進められます。最近は漫画やアニメにしやすそうな作品が人気ですが、これは小説でなければ再現不可能でしょう! 本格ミステリとして謎解きを楽しみつつ、この独特な世界観はクセになります。
数字が数字を殺すというあまりにもキャッチーで興味を惹く展開。内容は単純に奇をてらったミステリーという訳でなく、ひねりがある。それでいて、重厚な本格ミステリーのような雰囲気も感じる。とにかく、一度読んでみて欲しい一作です!
かすかに、かすかにユーモアの痕跡も …捜査側には勝ち目がありません。
本作品は、まさに現代ミステリーにおける一石を投じるものである。数字という抽象的な概念を人間並みに複雑なキャラクターとして描き、その交錯する思惑や背景が織り成す謎解きは、読者の心に深い印象を残す。ストーリーの中で繰り広げられる、数字たちのドラマは、我々が日常で接している数学の新たな一面を開示してくれる。それは、数学が単なる計算の道具以上の、豊かな物語を秘めた学問であることを教えてくれる。まさに、知の探求と文学的想像力が融合した作品である。
にやにやしながら拝読しました。満足できることを保証します。飽きさせない9999文字。大好きです!(キャッチが伏線なんだよ……!)
常日頃から、数字って美しいなと思っていました。数学は苦手ですが、時計やカレンダーを見るのは大変好きです。だから、7が3を殺してしまったと知った時はとても悲しく思いました。数字が数字を殺すなんて、そんな酷いことがあるのかと。ひとつの数字の死によって、世の中にどんな影響が及ぼされるのか。そんなことに思いを馳せるうち、次第に違和感がわいてきます。本当に、数字とは美しいものなのでしょうか?美しい数字、醜い数字。読み終えた時、そんな疑問が脳裏をよぎり、消えていきました。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(155文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(135文字)
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(207文字)
概念の殺人事件、という斬新な発想がまず素晴らしい。そして事件の真相、これも概念ならではというもので面白かったです。小難しい話は一切ありません。ただ数字が数字を殺したというだけです。数字の間に漂う人間関係(?)も巧みで彼らの話に引き込まれる怪作です。