小さな女王にみんなが夢中。魅力的な主人公と彼女を陰ながら見守るヒーロー。世界と2人の行く末を、手に汗握りながら見届けたい作品です。
引用で重々しく始めつつ、事件が最初から動きはじめる流れは上手いなと思いました。もう少しはっきりわかるように、書き出しで早めに主人公が出てくると私好みですが、上質の書き出しという印象です。
壁に囲まれた三等国民トゥラン人の強制収容区域、箱庭<クープ>。侵略と統合により、生まれた場所で人間の価値が決まる序列社会。銃殺、鞭打ち、人喰いハウンド――息をするのも命がけな閉鎖的な箱庭に押し込めら…続きを読む
『貴様らは幸運だ。その下品な頭に染み付いた汚らわしい三等国の習性は、人類のために浄化されねばならない。晴れて立派なベルチェスター国民となれば、大手を振ってこのゲートから外に出ることができるであろう!…続きを読む
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