桜が運ぶのは出会いか、それとも――。

お互いに病を抱える少年、風向織斗と少女、佐倉優季奈が運命的な出会いをする――美しい情景描写と多くの優しさの中に含まれる少しの儚さに、とても引き込まれます。

穏やかな時間の中で進んでいく二人の関係が、愛おしく、またそんな子供達を見守る母親の姿も心強いです。
子供同士、親子、親同士、それぞれの関係性が丁寧且つ現実味に溢れていて、登場人物達と私達読者との距離がより近く感じます。

織斗と優季奈のこれからを、どうか見守って頂きたい御作品です。

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