瀬戸際に『境界線』の夢を見て、叫んだ願いこそがきっと真実。

まず何より、読み手に真っ直ぐ伝わってくる、心情描写の巧みさ。
今際の際に見るのは、「そこにいたい」と願って止まない場所、家族たちを臨む光景。
『境界線』にいる主人公から溢れ出したのは、きっと誰にも言えなかった、真実の願い。

それは、あるいは『胡蝶之夢』のようでもあり……けれど、そこで願いを叫んだからこそ、このラストへ至ったのだと、信じています。


いえ本当に……何度も書いて申し訳ないですが、誠に心情描写が上手くて、主人公の感情が入り込んでくるからこそ、強く共感できるのだと思います。
このラストシーンに、きっと誰もが満足できるはず……!
一話完結の短編で読みやすいので、是非とも皆様にもオススメしたいです!

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