ごり押しは至高にして最強

『あの、悠斗さん?』

「ちょっと待ってくれ、今オークと戦ってるんだよ。見てわかるだろ?」

『それはわかるんですけど、1体1体に時間をかけているほど時間はないですよ?』

「まあそうだけどさぁ。おらぁ!」


 俺の刀は、オークの首をはねた。


「やっと倒せたぁ。こいつ1体で約10分か…確かに時間がかかりすぎてるな。

う~ん…何かいい方法はないのか?」

『そういうと思って考えときました!』

「まじか! ポンコツもたまには役に立つな」

『ポンコツじゃありません!はぁ、まあいいです。考えていたことは…』


◇◇◇◇

 なるほど、りなの言いたいことはわかる。だが、それは…


「脳筋すぎないか!?」


 りなが言った作戦は魔法で身体を強化して、刀を振る力とスピードを強化して、スピードで威力を高めながら刀でたたき切ればいいのではないか!ということだ。


『失礼ですね!でもいい作戦じゃないと思いませんか?』

「でも身体を強化することってできるのか?」

『できますとも!私ができるようにしてあげます!ハァ!』


 そういうと、頭から身体を強化するやり方が流れてくる。


「うえ、なんか気持ち割る。」

『わがまま言わないでください。で、わかりましたか?身体強化の方法』

「身体強化っていうんだな。おう、ばっちりだ!」

『それでは突っ走りながらぶっ飛ばしていきましょう!』

「やばんだなぁ」


 俺はりなの言った通り突っ走っていくと上からオークが三体くらい降ってきた。


「うえ、今度は三体か」

『私の作戦の前ではごみくず同然です!』

「だといいんだけどなぁ」


 俺はオークを肉薄にして、たたき切る。すると、身体強化のおかげか、スルッと切れる。


「おお、これはいい!!」


 俺はどんどんオークを切り刻んでいき、1体で10分かかっていたところ、りなの作戦だと、3体で1分もかからなかった。


『フフン!』


 うわぁ、言葉だけでもドヤってることがわかる。いらつくわぁ。


『何ですかそのイラついたような顔』


 しまった。顔に出てたか、ごまかすために笑顔笑顔。


『笑顔気持ち悪いですよ』

「じゃあどうしたらええねん!」


 おっと、エセ関西弁が出てしまった。いかんいかん。


『あ、言い忘れていましたが身体強化にも時間制限がありますよ。たぶんあと3分くらいですかね?』

「それを先に言え‼やばい、時間がない!走れ走れ!」


 身体強化のおかげもあって走るのがすごい早いな。でも、慣れてくるとこれでも遅く感じちゃうんだよな…


「なありな、身体強化をもうちょっと強くすることってできるか?」

『魔力をもっとつぎ込めばできますけど…制御できます?』

「いけるいける! よいしょ」


 魔力をつぎ込むと、体が羽のように軽くなった。


「おお! これはいいな。これで早く最奥へイコォァァァァッァアァァアァァァァァ」

『だから言ったのに…』



◇◇◇◇



「ブヘェ」

『大丈夫ですか? あ、でも最奥に来たじゃないですか!』

「大丈夫じゃねえよ、いてて、すごい勢いで扉にぶつかったから体力がやばそう。【ステータス】」


              ~ステータス~

______________________________________________________


名前:鈴木優斗              

レベル:10

体力70/100

筋力:80

スピード:130

魔力:100/100

防御力:50

スキル:封 やり直し…すべての時間を巻き戻す。対象者以外の記憶は消える。

    巻き戻し…やり直しの派生スキル。時間を少し巻き戻す0/3

  NEW時止め…やり直しの派生スキル。時間を少し止めることができる。0/2

     簡易鑑定Lv2…簡易的にいろんなものを鑑定することができる

     洗浄Lv1…いろんなものをきれいに洗浄することができる

     初級魔法Lv2…初歩的な魔法を使うことができる

    アイテムボックスLv2…ものを収納できる。中に入ってるものは時間経過をしない

     剣術Lv2…剣や刀の扱いを補正する。レベルは熟練度と比例する

  NEW中級魔法Lv1…標準的な魔法を使うことができる

  NEW結界魔法Lv1…魔力の壁で結界を作ることができる

NEW弱回復魔法Lv1…微弱な回復魔法を使うことができる

  NEW暗視魔法Lv1…暗いところを明るく見ることができる

 

称号:人類初のダンジョン入場者。レベルが上がりやすくなる

持ち物

ダンジョン入場パス(赤)

魔石(I)×2

呪 ??の刀(?)

______________________________________


「あれ? そこまででもないか。」

『防御力のおかげですね。この体力だったらここのボスも行けそうですね』

「そうだといいんだがなぁ」


 そういいながら俺がぶつかった扉を開けた。


 

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あなたを守るためのやり直し 春川 麗桜元いくら 猫部所属 @enannrei123

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