魔王シンという男について　【てんとれ祭】

なにげなく読み始めたら…
不覚にも泣かされてしまった。

創作の森には
真実の木が
生えていたりするのです
陽だまりの中　
笑顔で葉を揺らし手を振る
その　地中深く
悲しみの養分を吸って育ったとは
知られる　知らせる　
こともなく

作者様のどの作品から読んでみようかしら？
と思っていた私を。
母体小説へと「引き寄せる」「惹き寄せる」吸引力がハンパない、な短編でありました。
そしてこれはフィクションとノンフィクションの混合とも書かれており。どこの部分がどうであるかは、受け取り方は読者に委ねられています。

皆さまも森の入り口に立って、探索してみませんか？

この作者さまが、綴ってらっしゃる物語のキャラ、魔王さま。
それが、どういった思いで生まれたか、という事らしいのですが、そういった前情報がなくても、読めますよ。

タグに、フィクションだったり、ノンフィクションだったり、と記載があります。
……ノンフィクションが持つ、重み、その、胸に響くような悲しみが、ここにあります。
拝読していて、胸がきゅっとなるよう……。

切なさが、あふれたショートです。