わたしは120年生きた魔女で聖女でなりそこないの仙人

40から50代くらいの人が、杖をつきながら、服屋のショーウィンドウをみていた。明るくて、影が濃かった。
電車で髪のべったりとしていて薄いおばあさんに席を譲った。ちょこん、と先っちょだけで座る。頭にはゴミがついていた。
おじいさん、おばあさん、あなたたちの話より、わたしは電車の学生の話の方が遥かに面白い。それに、若くて清潔だ。ご老体を労らない人間だと思われたっていい。
わたしは、若い人と話す方が、話を聞いている方が好きだ。