冒険者は辛いよ

子爵家の衛兵だった二人は、主の子爵様の逆鱗に触れ、身分を剥奪された。
雪道で放り出されたオロとモノは、互いに励ましながら町に戻り、兵舍から金品身の回りの僅かな私物を持ち出して、計画していた冒険者ギルドに向かった。
古く傷だらけの革鎧に、手入れの悪い剣を腰に差した情け無い格好の二人だった。

何の取り柄も無い二人だったが、さる方との触れ合いで少しだけ他人より有利な能力を手に入れていた。
バカでは無いが愚か者の二人の冒険譚をお楽しみ下さい。