あとがき


 どうも、沖田ねてるです。ここまで、『二人ぼっちの即興劇エチュード』を読んでいただきまして、ありがとうございました。

 せっかくですので、このお話について少し語らせてください(必死)。


 これは私が大学時代に演劇サークルに入ってたことから、着想を得た話です。ワークショップの一環で即興劇エチュードをやり、とても恥ずかしかった(楽しかった)思い出が元でした。

 加えてこの頃は、結構青春モノの小説を読んでいたこともあり。書いてみようかなと、その気になっていた覚えがあります。


 また同時に、この頃は二人のフォロワーさんにプロットを見ていただけませんかとお話してまして。三つくらいのプロットを見ていただいたんですが、その内の一つがこの物語の原型でした。

 お二人共に丁寧に内容を吟味してくださり、「こうした方が面白いんじゃないか」という金言までいただきました。その内容をもってしてプロットを練り直し、何とか書き上げることができました。


 この場をお借りして、お礼させてください。見ていただきました騰成さんとノイカさん、本当にありがとうございました。お二人からの素晴らしい助言によって、当初予定していたよりも絶対に面白いものになったと思っております。

 ノイカさんは重厚な現代ファンタジーを書かれている方で、騰成さんは『第5回ライト文芸大賞』にて【青春賞】を受賞し、書籍化が決まっている程の方です。今考えても、凄い方々に見てもらったよなあ。


●騰成さん

 アルファポリスのサイトにて、「騰成」で検索検索ゥ!

 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/289158928


●ノイカさん:

 ノベルアッププラスのサイトにて「ノイカ・G」で検索検索ゥ!

 https://novelup.plus/story/315813646



 ただ、助言してもらってから4ヶ月も空いて申し訳ありませんでしたッ! 言い訳させてもらえば、会社で部署異動があって仕事が忙しくなったり。家族旅行だなんだでプライベートも忙しかったりで、なかなか執筆できなかったのです。


 お陰で年間6冊以上書く、という個人的な目標にも暗雲が立ち込めてる始末。早ければ良いってもんでもないですが、遅ければ時代に取り残されそうで……何とかせねば。

 とまあお礼と反省はこの辺にして、ここからは各キャラクターについて。


 まずは主人公のリョウイチ君。過去のトラウマから極度の陽キャ嫌いとなり、開幕から一人で勝手にディスりまくっていた主人公(?)。個人的な偏見として、主人公には大失敗してもらってそこから成長してもらいたい、というものがあるのですが。

 理由が明かされるまでの間に感情移入できないのではないか、と今更ながら後悔もあったり。面白いところまで読者を引っ張っていける力がまだまだ未熟だなあ、と痛感しております。


 地が口の悪い性格というのを初めてやってみましたが、悪口が面白いっていうのがこんなに難しいものだったのかとやってみてから気づく始末。愚者は経験に学ぶというやつですね、私のアホが。

 知り合いにいる「そんな悪口言う!?」っていう奴の偉大さを噛みしめました。もっとメモっておけばよかったなあ。いま手元にあるのは、買い物で目的のものを見失った友人に言い放った、「りんごも見つけられない愚かな猿」しかねえや。


 青春とは失敗と後悔の連続、というものが自分の中にあり、キラキラしてるというよりは泥臭いイメージ。でもその中に一粒だけ、輝くものがある。そんな感じのサムシングを、書きたいと思ってます。

 彼の偏見や凝り固まっていたものを全て取っ払った時、その光が少しでも見えていたら良いなあと思っております。


 次に、メインヒロインとなるサクラコ。最初はナツメという名前だったんですが、桜の花びらと共に映えるシーンを思いついたので名称変更。

 彼女は見た目も才能もリョウイチと対になる形で設定し、彼から毛嫌いされるキャラクターにしつつも、実は内面が彼と鑑写しのように同じだったというオチにしました。


 最近よく見かけますよね、ギャルのキャラ。見た目が派手でえっちぃ服装も多いので、個人的には大変眼福ものではあるのですが。理解ある彼氏君レベルで希少であり、かつ二次元では溢れかえっているオタクに優しいギャルを考えた時。


「元オタクであり、きっかけがあってギャルになった」


 と、自分が昔作ったキャラクターを参考にして検討し、生み出されたのが彼女でした。お陰でバックグラウンドが、参考キャラとほとんど同じですね。もっと他になかったんか。

 彼女とリョウイチの喧嘩は、過去の実体験を元に書きました。今でも読み返す度に当時を思い出して胃が痛くなるんですが、書き手ならトラウマの一つや二つ、ネタにするくらいの勢いでいたいですな。腹がいてえ。


 ぶつかって、仲直りして。エロを担当しつつ色々と問題を起こしながらも、台無しのすんでの所でリョウイチを止めてくれるという、良い働きをしてくれたと思っております。


 次にもう一人の隠れヒロインである、ヨルカ。人見知りが極まってひよこ饅頭になるという、割と突飛なキャラになりました。

 ぶっちゃけると彼女は当初、話せないのでチャットでのみ饒舌というくらいのキャラ設定しかしてなかったのですが、書き始めたら勝手に「ぴよぴよ」言い始めました。


 信じてください、マジでこんな予定なかったんです。だって最初のプロットには「好物はたい焼き」って書いてあったし、初稿では「たい焼きを所望する」って彼女も言ってて、リョウイチにも「たい焼き女」と言われてたんです。

 それが何故か勝手に「ぴよぴよ」言い出したんです。それを受けて急遽好物を饅頭に変更し、諸々を改稿した結果、ひよこ饅頭が出来上がりました。出来立てですよ、どうぞお召し上がりください。


 リョウイチの幼馴染ということで最初から彼寄りとして、要所要所で存在感を出してくれました。彼女なくして、この物語は成立しなかったでしょう、ぴよぴよ。


 最後にメインキャラの一人となったボブ。彼は私の過去作のキャラクターを使いまわしたものであり、この度メインキャラにまで出世しました。キャラに困ってというより、もう一回動かしたいなあという思いからの復活でした。

 前作が気になる方は、私の「異世界に転生してステータスを開いたらキェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!! 俺とステータスちゃんと行く土下座珍道中」という作品を今すぐチェックだ。こっちでは完全なネタキャラとして頑張っているぞ(ダイレクトマーケティング)。


 コンセプトは簡単で、目立ちたくないのに一番目立っている裏方。ボケとツッコミを両方こなせる貴重なキャラであり、本来こいつに主人公であるリョウイチの奮起を手伝ってもらうつもりでしたが、


「主人公は限界まで落ちこませてやろうぜ……」


 という悪魔の囁きが聞こえたことで、彼すらもリョウイチから離れていくことにしました。

 結果、彼はフィジカル的に全員をサポートするといういぶし銀よりも細やかな役柄に落ち着くことになりましたが、不思議と目立たないキャラだったな、という印象がありません。何故だ。


 名の通り、みんなを支えるキャラであって欲しいと願う、今日この頃でした(じゃあ今は何してんのこいつ? 筋トレしてんじゃね)。


 こんな作品でしたが、皆さま楽しんでいただけたでしょうか。この物語は、一度ここで完結とさせていただきます。

 というのも私が最近、ラノベの公募の関係を頑張りたいと思ってまして。一つの作品を長くやるというよりは、このくらいの長さの作品をたくさん作って新人賞にぶん投げたいと思っているからです。


 最近はネットで公開していてもオッケーなレーベルも多く、PV数による反響や皆さまの感想なんかを見てから更に改稿し、改めて新人賞に出せるということで、なかなか助かっております。いつかデビューしたいなぁ……。

 そんな私の次回作の仮タイトルは、こちら。


『土着信仰クローズドサークル vs パリピ千人』


 古い土着信仰が残っている閉鎖的な村に、一人で立ち向かうことを決めた主人公の女の子。そんな彼女の絶体絶命の時、千人のパリピがパラシュートやってくる。

 鳥居に取り付けられたミラーボールに、御神体で行われるキャンプファイヤー。由緒ある民謡はダンスミュージックでかき消され、手水舎でゲロ吐く飲んだくれ共。


 伝統の儀式がフェスに乗っ取られた村の明日はどっちだ、というホラー(笑)です。

 こちらもこの作品と同様に、騰成さんとノイカさんによってプロットから見ていただいたものになります。たくさんの素晴らしい助言をいただいておりますが、色んな匙加減が難易度ルナティックな本作。書くことを決めた私の明日もどっちだ。


 こんな私ですが、今後ともよろしくお願いいたします。以下に過去作品も置いておきますので、興味のある方は是非是非。

 以上、沖田ねてるでした。それでは。

 ーωー




(掲載順)


●ダレカノツゴウ ~勝手に異世界召喚で魔王にされたけど私は士官学校で青春したい~


●ウィッチドライブ ~女の子と事故って魔法少女になり身体の相性が良いから働かされてるんだけど俺はこれを許すべきか? 契約したからもう遅いわよ~


●異世界に転生してステータスを開いたらキェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!! 俺とステータスちゃんと行く土下座珍道中


●三十路の彼と幼い彼女 ~彼らは異世界行商人~


●人形A(※カクヨムのみ)


●異世界に飛ばされた俺っちは邪神と超越者と二股しないと死ぬ ~あんまりだろこれ~


●アイムジェニファー!


●セカイノクジラのType ZERO


●トラウマノコイ

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二人ぼっちの即興劇(エチュード) 沖田ねてる @okita_neteru

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