設定等 ※ネタバレ注意

★地名

○エストリア大陸

 物語の舞台。魔力が存在する世界であり、王国が各所に点在する。現在は主だった戦争は生じてはいない代わりに、魔力を持った動植物の活動が活発化し、問題となっている。


○アザード

 エストリア大陸西部の主要都市。商人による自治統治が行われ、市場の発展具合は大陸随一。


○アガンダ

 西部にある商業都市。とりわけ工房等の技術職人が集まり、初心者から熟練者までのハンターは、一度は通う街とされる。


○リンダ

 主人公カーズらが生まれた村。北西に位置し、農業と僅かな酪農が主要産業。魔法知識に関しては、かなり出遅れている。


○ドラ

 北部の田舎村。特段目立った特徴のない。



★魔法

○基礎値

 所謂主要パラメータ。ATKやDEFに該当する。

この世界では筋力・防御力・体力・魔力・俊敏力と呼ばれる。基本的に個々人の成長に合わせて数字が伸びていき、減る事は呪い等を除けばあり得ない。


○追加値

 基礎値に追加できる、外付けの効果。付与魔法を使用した例で言えば、筋力20にプラスして15が乗算される。

外付けできる効果に上限がない為、魔法運用に於いては重要な要素である。


○付与魔法

 追加値を他に付随させる魔法。広く使われる魔法で、難易度はさほど高くない。一般的に15〜25前後、基礎値に追加できる。専門の術師ならば、桁が変わるほどの数値を追加できる。

詠唱は『グラント』


○剥奪魔法

 追加値を減らす魔法。付与魔法と対を成す魔法であるが、現在使い手が少ない。過去の使用実績からみるに、15〜25の範囲内であれば、簡単に付与を取り消せる。

ごく稀に、追加値のみならず基礎値すら減らす使い手が現れる。

詠唱は『ディプライベーション』


★その他用語

○マスター・ディサイプル

 古代から続く、一種の主従関係。一対一で誓約が結ばれ、昆虫の顔に似た紋様がそれぞれの肉体に刻まれる。

関係性を極限まで減らす事で秘匿性を上げ、誓約の効力を高めている。一度結んだ主従関係は容易には解消できず、無理に解除しようとすると呪いが生じてしまう。


○アマスリル鉱石

 エストリア大陸南西の一部地域で発掘される、特殊な魔石。蓄積された魔力が圧縮と同時に変化し、鉱石と化している。

魔力を外部から注入すると蓄えた魔力が解放されるが、その際に発生する魔力の毒性が高く、一種の呪いとなってしまう。

効力として倦怠感や脱力感、魔力の強制放出などが報告されている。


 加工の際にも呪いが発動してしまう為、扱うには高度な技術が求められる。また加工に成功しても、今度は在るだけで呪いが拡散する可能性がある為、危険性は極めて高い。


○ハンター

 魔力を持った動物、魔物の討伐や捕獲を生業とする職業。各町や都市ごとに存在するギルドと呼ばれる団体を通じて、任務を受注する。

 任務の難易度とハンター個人の能力値は、星の数で表される。この判断基準はグレーゾーンの為、個々の判断が必要となる。

 ハンターが複数人で行動する際、パーティと呼称される。普通はパーティを組む。


○チェックストーン

 魔力を通す事で、魔力の流入元の各種ステータスを表示する魔石。細かい仕様はブラックボックス化されており、研究対象とする事は禁忌とされている。

東部に産地があり、入手難易度はさほど高くない。



★登場人物

○カーズ

 リンダ出身の青年。主人公。

幼少期より幼馴染のヘレンらと行動を共にし、ハンターになった。

魔法の才能に乏しく、まともに使える魔法は付与魔法のみ、しかも付与できる値は平均の三分の一程度しかなかった。


本来は現代において希少となった、剥奪魔法の使い手。更に言えば、アテネスにも出来ない基礎値を剥奪できる、唯一の存在。


○アテネス

 現代における剥奪魔法の第一人者。祖母と交わしたマスターとディサイプルの誓いは強力で、ドラゴンのような庇護を受けた存在であっても、確実に魔法を発動させる。


偶然の出会いであったカーズは師弟関係にある。諦めていた魔法の伝授を叶えたカーズは、彼女にとってかけがえのない存在である。


○ソフィア

 現代では希少となった猫女。猫耳と毛を持つが、何よりも猫の身体能力そのものも持ち合わせている。


廃墟調査で出会ったカーズと意気投合し、活動を共にする。臆病な面を見せるカーズの背中を押しつつ、暴走を止める存在。


○リンド

 アガンダ随一の武器職人。かつてアテネスの祖母と仕事を共にした縁があり、彼女の後継者を担っている。

アマスリル鉱石に代表される、難易度の高い素材で武器を拵えるのが趣味。最近は頭頂部の寂しさが気にかかかる所。



○ヘレン

 カーズの幼馴染。生家が隣同士であり、文字通り幼少期から付き合いがある。当初は弱々しいカーズを庇ってはいたものの、歳を経っても変わらないカーズのいじらしさに、内心腹立たしさを感じていた。

カーズの好意には気づいてはいるものの、より男らしいマテウスと密かに付き合う。


○マテウス

 リンダの村で、並ぶ者はいないとされた豪傑。優れた身体能力と剣の技量を持って、万能の剣士を内外に知らしめていた。

生まれながらの天才故に、カーズの鈍臭さには理解する気すらなかった。


○マチルダ

 ヘレンの親友。カーズからすると付き合いの長い幼馴染であるが、彼女からするとカーズはヘレンの重荷としか認識していない。

とはいえ若干ながらカーズには憐れみを感じており、彼に気づかれないようにディガーと共に追放計画を立案した。


○ディガー

 マテウスの親友。四人の中でカーズと一番話す人間だった。しかし彼も今後の活動にはカーズを排除する必要があったと思っていた。

マチルダと追放計画を立てはしたものの、面倒だとしか思っていなかった。



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パーティを追放された付与魔法師の俺は、実は剥奪魔法の使い手でした 〜裏で馬鹿にしてきた昔馴染みを捨てて、新たな人生を踏み出す〜 永野邦男 @kirarohan

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