ガラスの靴は、もう履かない

僕は、リハビリ施設で、機能訓練士として働いている。両親は、少しは、知れた病院で勤務している医者だが、一人息子の僕が、選んだのは、リハ士の道だった。親の敷いたレールの上を歩くのを拒む僕の前に現れたのは、車椅子の女性。転倒した時が原因で、硬膜下血腫を発症し、車椅子生活となっていた。莉子の夫は、元ピアニストだったが、家業で怪我をし、家の為に莉子との結婚を受け入れていた。架には、支えてくれる恋人綾葉がいたのだが・・・。一方、莉子の同級生、心陽は、コンクールで優勝するピアニスト。莉子を通し、2人は、知り合う。架の出張中、莉子は、転落し、その場には、心陽あいたのだった。彼女の怪我は、事故なのか？リハビリを手伝いながら、僕は、次第に魅かれていく。