終幕 皇帝と悪魔の対話 その5

 いかがでしょう?

 使いづらいと申しましても、やはりここぞというときに人を集められるというのはおおきな力です。

 賢く集め、賢く使うことが必要でございますよ。

 築城という一事を持ってしても、それは農耕民族の技術であり、巧く使うにはやはり官僚制が必要になります。

 異民族を支配し、徴税する。異民族の有力な技術をみずからのものにするとき、ご自身ではあまり重要視していなかった制度も取り込まねばならない。

 まあ、そういうことでございますよ。

 しかしご結婚は急がねばなりませんな。しばらくはこの古い城で我慢していただくしかないでしょう……


 え? そろそろ商人たちにかける税のことを知りたいと?

 そうですね、たしかにそれが良いのかも知れません。

 それでは、次回は売上税についてご説明いたしましょう。これもまた陛下のお役に立つ税でございますよ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ファンタジー世界で税金を徴収する方法 賦役編 宮田秩早 @takoyakiitigo

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ