第3話 動かないシャッターボタン

ある日、蒼真(そうま)は彼女と2人でドライブに行く事になり浮かれていました。しかも彼女との初デートだった為、目的地を観光地に決めました。


そこは山で頂上付近まで車で登る事が出来、山頂付近に湖やレストラン、散策路や絶景スポットもありました。湖に手漕ぎボートがあり楽しんだ後に昼食を近くのお店で済ませました。


午後からは遊歩道を歩きながら山と彼女との会話を楽しみながら過ごしたのです。そろそろ日が落ち始めてきたので最後に遠くまで眺めのきく場所で写真を撮ろうとカメラと三脚を持ってきていました。


2人の写真が欲しかったので、三脚にカメラをセットしタイマーで撮る事にしたのです。そしてタイマーセットが完了して彼女の方に戻ってきたもののいつまで経ってもシャッターが切れません。


仕方なくカメラの所に戻り操作してもシャッターが切れないので三脚からカメラを外して操作しても動作しないのでカメラの側面や底面など色々な方向から見ている時に突然シャッターが切れたけどその一度きりでその後シャッターは動作しなかったのです。


そして後日、何枚か撮れた写真をカメラ屋で紙に印刷してもらった最後の写真に撮った覚えのない写真がありました。何処の写真だろうと思って見ているうちに人の顔に見えてきてハッとして少し離して見ると写真枠いっぱいに血だらけの女性の顔が写っていたのです。


何かに怒ったような表情でした。普段ならコンパクトカメラで撮るのですがその日は新しく買った一眼レフだったのです。


その後は写真とカメラも一緒にお祓いをしてもらい、彼女には話さずその写真は処分しました。


その後一眼レフカメラは普通に使えているそうです。


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暗闇の眼光 アーディ @ardy

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