エイネーと二つの六日間

「なりたい自分とは、いったいなに？」

果ての海に浮かぶ島、エイネー国。そこでは、アベドと呼ばれる民が暮らし、独自の文化を築いていた。
とある夜、海から生まれたアベドの男の子、ナッシュトール。
友人が一人もいない彼は、見習いになると同時に、かつての自分を捨て、「いい感じの子」になる決心をする。
一方、国に広がりはじめた、新たな呪い〈見えない死〉。
解決すべく、立ち上がる国の魔導師たちだが、魔導師の少女アートゥナは、一人、"魔導師をやめる方法"なんてのを考えていた！
泣いてばっかりの魔法動物、
はじめての見習い生活、
謎の「資料」を取り巻く密かな取引、
広がり続ける〈見えない死〉。
勃発する事件のもとには、君主、光の民のもとで生まれつつある、アベドたちの理想があった……。
「自分」とは、いった…続きを読む