【練習:初めてプロットを使ったお話】夜食にラーメンを作るお話

只野誠

夜食にラーメンを作るお話

 腹がすいた。

 今はお盆休みで実家にいるので、台所に行けば何か食べるものがあるかもしれない。

 そう思って俺は深夜に台所に降りてきた。

 古い家だし夏だし夜には、黒く素早い例のあの虫がいるかと思ったが、幸いにも出会うことはなかった。

 例の虫ようの黒いキャップの毒餌が置かれているせいかもしれない。

 まあ、そんなことはどうでもいい。

 今は腹が減ったんだ。


 台所をあさるとポンカレーのレトルトと袋麺のメン王を見つけることができた。

 夜食といえばラーメンが王道だ。

 だが、こだわりがある男の俺はあえて、レトルトカレーを手に取る。

 ここはこだわりを見せてカレーを食べよう。

 が、どうしたことかご飯がない。

 電子炊飯器の中にも冷蔵庫の中にもご飯がない。

 なんてことだ。これではカレーが食べらない。

 仕方なくメン王を手に取る。

 よく食べる袋麺だ。まずくはない、むしろ旨い。

 だが、食べ飽きた感がある。

 なら、ひと手間加えてやればいい。


 俺はさらに台所をあさる。


 玉ねぎを見つける。

 長ネギのほうがよかったが、ラーメンに入れればおいしい。


 もみのりも見つける。

 まあ、トッピングとしてありだ。


 塩昆布も見つける。

 隠し味にいいだろう。


 後、ちくわも見つける。

 ナルトの代わりくらいにはなる。


 チャーシューは流石にない。

 ならベーコンでもでも入れておくか。


 まあ、夜食ならこんなところだろう。

 出来る男である俺は、まず鍋に水を入れてコンロで火にかける。

 お湯が沸くまでに、玉ねぎをさっとみじん切りにしてやる。


 まずは玉ねぎの皮をむく。そして半分に切る。

 さらに何て名前かはしらないが、おしりのまずそうな部分を切り落としてっと。

 後は適当にみじん切りに……

 あっ、やべ、目に染みる……

 ま、まあ、まだかなり大きいけど、これくらいでいいだろう。

 まだ湯は沸いてない…… か。

 後は茹でるだけだが、しかし、メン王か。

 まあ、悪くはない。定番だ。

 それだけに、食べ飽きた袋麺でもある。


 本当にこれだけでいいのか?

 俺はこだわりのある男ではなかったのか?

 これでは多少工夫を凝らしただけのラーメンではないか。

 もうひと手間、なにかないのか?

 ハッ! ポンカレー……

 お、おまえはこの時のために、そこにいたのか?

 そうなんだろ?

 ポンカレーよ!

 カレーとラーメン。

 どちらも旨い。その二つが合わされば最強なんじゃぁねぇーのかよ?

 なぁ、そうなんだろう? ポンカレーさんよ。


 俺はそう思うな否やポンカレーのレトルトの銀色のパックを沸かしている鍋の中に放り込む。

 これで極上のカレーラーメンが出来上がるというものよ。

 フフ、完璧だ。関係な計画だ。

 これでこそこだわりのある俺の仕事よ。


 十分にレトルトカレーを温めた後、少し悩む。

 また、一からお湯を沸かすのはめんどくさいと。

 なら、再利用だ。環境問題って奴だ。

 レトルトカレーを温め終わった鍋へと大きく切った玉ねぎを投入。

 ついでにちくわもそのまま投入!

 後、隠し味の塩昆布も投入!!

 あ、あと、ベーコンも、まあ、入れとくか。

 ひゃー、もう我慢できねぇ、麺も投入だぁ!


 さあ、今のうちに器を出してっと。

 器にスープを……

 いや待て、このスープも今、鍋に投入すれば煮込みラーメン風になるのでは?

 思いつくや否や、俺はスープの袋を開け、煮立っている鍋へその中身を投入する。

 俺は即座に行動できる男なのだ。


 そして、出来上がったラーメンを器に移し、もみのりをかける。

 さらに、レトルトカレーを開けてラーメンの上へ。


 ラーメン・オン・ザ・カレー!


 出来た、できてしまった! 究極の夜食が!

 では早速、実食と。

 うん、うん、旨い。旨いぞ、これは夜食にガツンと効く旨さだ!


 東京に帰ったら彼女にも作ってやろう、料理のできる男って奴を見せてやるぜ。へへっ。


 翌日、俺は親に台所を汚したことを怒られた。

 ついでに彼女に究極のカレーラーメンをふるまったら、「無理、別れて」と言われて振られた。

 なぜだ?





あとがき

 プロットというもののお試しのために書いたお話。

 2000文字目安で、一発書きで空白ありで1745文字ならなかなかかな?

 まあ、文字数というか文量はプロットに関係ないけど。


 さて、ここに画像、貼れてるかな?

 プロットはこんな感じです。

 いや、やっぱり画像を貼らずにそのまま文字を張り付ければいいか。


▽このお話のプロット


 テストなので2000文字程度の短編と想定する。


▽設定

 主人公は男。

 大学生。

 料理はできないが、無駄にこだわりたがる。

 お盆で実家に帰ってきていて、夜に腹がすいた。

 袋麺のメン王を食べ飽きたと言っているが、実はそんなに食べてもいない。

▽話のスジ

 起 お盆で実家に帰省している男が夜に小腹がすいた。

   台所へ行くと袋麺のメン王を発見して食べることを決意。


 承 普段は近所のスーパーのお惣菜で済ましているが、一人暮らしをしているという自信からメン王をアレンジしたがる。

   台所で食材を探し、玉ねぎをみじん切りにして、のりを入れ、ついでになるとの代わりにちくわも入れる。

 転 ここでメン王を食べ飽きていると勝手に思い込みから、別のレトルトカレーをあっためる。

 結 見栄えが悪いが、使っているものが出来合いのものを混ぜただけなので、それなりにうまいカレーラーメンが完成する。

   それで自信を持った主人公は帰ったら彼女にも作ってやろうと心に誓う。

▽重要項目

表のストーリー 大学生がラーメンを作る


裏のストーリー 下手に成功してしまい無駄な自信をつけ痛い目をみる。


秘めたる思い ラーメンはうまい、カレーもうまい。

       それらを合わせれば最強になりえる、カモシレナイ。


間違いが正される 翌日、台所を汚したことを親に怒られ、カレーラーメンを作って彼女にふられる




 プロットってこんなものでいいのかしら?

 よくわからないマン!!

 むしろ誰か教えて!


 ついでにこれを書いた時間は、プロットを含めて45分くらいです。

 

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