奪い奪われる、脆く冷酷な噺

遅まきながら、今年のカクヨム甲子園の参加作品の中で最も美麗な作品に駄文を捧げることをお許しください。
改稿されたものも併せて拝読しましたが、忌憚なく具申するとするなら、私の目にはこちらの方が魅力的に映りました。
作者様自身の無垢ゆえの情熱と申しますか、ただただ二人の無辜の狂人を描きたいという渇望から生まれた臨場感には唸るばかりでした。
高校生なのに、という傲慢な冠など取るに足らないと思わせる、ただただ圧倒的なカタルシスには、同じ道を志す者として畏敬の念を抱くのみです。
改めてこのような素晴らしい作品に出逢えたことに感謝を。これからも応援しております。

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月光