第11章 AD2023 11月12月 日本人を知ってる知らない?
5年ぶりの日本から新しいMacBook Airで、変数は相変わらず
2023-11-22
11月2日にドイツを出立してから、
満足に瞑想する暇もないうちに20日間がすぎてしまった。
無事に、しかも、真新しいMacBook Airを駆使しているという、
晴天の空の下、
昔、なんとかいうタレントが「ありが〜たやありがたや〜」と
何というか、締まりのない笑顔で流行らせた、その歌詞がことあるごとに、
特にうまく排出を済ませて世界に冠たるウォシュレットを使うたびに、
その一節が流れてふ、とか笑っている。
ここまでの、神さんの手に如何に翻弄され続けてきたかの顛末を
思い出せる限りおさらいしてみよう。
*ノル氏、父へ怒っている息子への愛と痛みの間にいて
睡眠不足にも拘らず、よく付き合ってくださり、
心ばかりの御礼を受け取ってもらう。
*前日にドキドキしながらもうまくネットでチェックインできて、
あれこれ不確か、不如意にも拘らず16Kの座席にシットイン成る。
窓際だったんだ。
隣の若者へ、お婆さんらしく「何しに日本へ?」と尋ねる。
「1週間、筑波あたりに、同僚の休暇代理で仕事をしに、」と言う。
「大学関係ですか?」とまた質問。
ZOZOTOWNと言うファッション関係、ですって!
「まるしかくメガネのあの方ですね!」 「いや、何のことかわかりません。」
夜に突入、窓にはシャッターが。
どうせ眠れないので、少し上げて外を見る。
眼下には白い雲がある。
その上、漆黒の中がやたらと光っている。
びっくり仰天して、どの窓もしまっているのにお構いなく解放して外を見上げた。
やたらとでかいオリオン座が、ガンッと言う感じで視界を占めていた。
こんな強さと巨大さ、ありえない!
例えば砂漠の夜やアルプスの星空、とか凄いらしいが、
あたしと光との距離感が、こりゃ違いすぎるのではないか?
そうか、ここは高度3万フィートだろう。
どの国の上空を飛んでいるのか情報は全くないが、とりあえず、
ほとんど地球の渚、大気の限界を飛んでいるかも。
宇宙に最も近いところから、宇宙を直に見ているのだ!
宇宙飛行士は別として。そう思っておそらく血圧が上がった。
これまでも見たはずだが、この事実には思い至らなかった。
若者に言いたかったが、彼は眠っていた。
(幻像としての宇宙を感激して見ているわけだけれども、全一システムの鏡像としての実相の実在を、さらに反映したこの幻像界とはいえ、せめてもの相似はきっとあることだろう。特にこんな場所では。)
*その後、無事にKGとゆうりに出迎えられ、
その夜は待望の回転寿司を食べた。くら寿司だった。味の良し悪しはあまりわからなかった。
次の日にはスーパーで物価の高さにショックを受け、
その後はラーメンだった。餃子も注文した。
たまごごはん、納豆、豆腐はもちろん制覇した。
*孫の趣味に付き合って、なんとかランドへも参加。
しかしその夜から、両脚が腫れてしまっていた、
腎臓の疲れだと思ったのは若い頃から腎臓が弱い感じがあったから。
同時にまるでJBの呪いのように感じた、まさかと思いつつ。
朝起きると、心臓が重たい。そうか、心臓から。
これはまずい、結局旅行保険には入れなかったのだがどっちにしろ変わりはない、まずいことには。
市販の薬や靴下などで対処するが、眠れないのもまずい理由だ。
眠れない理由は色々ある。
幸い、一晩ぐっすり眠ったところだいぶ回復していた。しかし
ここまで来てなお、この先が未定である。
これからどうする。これほど決定することに無能だとは我ながら驚く。
*せいぜい、他人の動きに反応すると言う契機は与えられる。
学友ヒーサの寡夫クリスが思い出の日本の旅として
あの体で自転車旅行していたのだが、ちょうど従姉妹の聖子ちゃん近くに来たと連絡をくれた。
(お互いにメールは使える。電話もSMSもダメというSIMカードしか買えなかったあたしには毎日が不安でドキドキとなっている。5年前のスイカがどうにか使える、しかし何かを予約するのが心許ない。)
ともあれ、万能クリスがドローン撮影するというのに付き合う羽目になって面白かった。聖子ちゃんの自家製野菜をたっぷり食べた。
二人は英語で喋るのを、あたしは耳も聞こえないのでもう任せておいた。
海を見た。豊かな空と山を感じた。
*高橋夫人とはとうとう会えずじまいで残念、ヤンとゆりかにも都合が合わなかった、それぞれ近くまで来ていたけれども。
*さあ、あたしはどこに居を定めるべきか。
誰に聞いても息子家族との同居は勧めない、もうそんな時代じゃない。
しかし、この場合老母ではあれ、近くに住む必要はあるとわかる、
これも他人の動きと事情に応じてあたしの行動が決定される、その事例だ。
*ミニマリスト的狭小アパートのネット検索はしているが、こんなことがあった。
バスから降りるべきところの一つ前で、
ドアが開くやシックという美容室のドアが見えた。
即、降りる。決心と行動の素早さ!
中年だが美しい美容師が、「隣が不動産屋ですよ、ほら、目の前の家だってアパートですから。」
日本の美容師体験待っていました、
数センチ切ってもらったのみなので今なお短髪オババです。便利すぎて。
*とりあえず、隣へ行ってみる。
中年だが美しい不動産屋が、三件見せてくれ、後日内覧させてもらう。
分かってはいたものの、
20平方以下なのは当たり前としても、
安い古い臭う、隣まで1メートルくらいしか距離なし、景色なし、
しかも階段二十段あり、そこに至るまでも坂道、というこの地域の特性、
あまりにも集中している、
あたしのこの心臓と腎臓と脚で、どこまで持つか。
哀れすぎるかなー
と、自分の気持ち、情勢、老齢借家人への家主の思惑、また変数が多すぎる。
嫁さんが戻ってくる可能性だってある。
*不動産屋と押したり引いたりしながら、同時に、コロナ接種で身動きできなくなった父子の介護中、
少し離れた地域で、ライオンズマンションの狭小部屋が
信じられないほどの安さ、便利さ、清潔さ、階段なし、エレベーターあり、で
見つかった。喜んでメール出しておく。一も二もなく。
内覧の23日が運命の日、か?
*また一つ、他人の行動があたしに新たな影響を与えるべく送られてきた。
歌友に12月1日、訪問客あり、
同日あたしの次男が熊本から上京する、ヤンが九州へ向けて南下し始める、
熊本の智子さん8日に上京。
呆然としている。
KGは、「いずれにしろ無理して倒れないでくれ」という心配をしている。確かに。それが今は最も忌むべきことだ。
ただ、熊本唯一カプセルホテルの女性用ソールドアウト、
誰も彼も超多忙だ。
*そしてあたしのネットのIDや携帯電話番号や暗証番号や、
一体どんな仕組みで絡んでいるのかいないのか、完全に不明である。
新しいコンピューターに変わったこともあり、
デジタル世界であたしが誰なのか、まずそれがわからない。
そこには二重の姓名、二重のIDを長年引きずっているが故の手の打て無さが絡んでいる。
さあ、神さん、どうしましょう?
全ては最高最善である、全てを愛してしまおう。
*そう言えば、「三体」というSF小説を読み始めた。中国人作家のヒット作という。そこではただの異星人なのにそれを神と崇める地球人の救いの無さが描かれているようだ。
WiFiで繋がる部分は大丈夫らしいので、頼みの綱としよう。
帰国事情 食べ物編 隠れリスト
2023-12-16
さてさて、神さあん、と絶えず呼びかけながら、とりあえず波乱を掻い潜り、
ドイツの我が家に、健康保険のあるドイツに辿り着いた錐子オババです。
不安をなんとか宥めて目的に集中するよう努め、
故国日本へと出立したのが40日前、11月2日でありました。
不安のほかに、錐子オババが身内に深く抱えていた、長いリストがあった。
そこにはじねんたる和食のリストがひらめいていた、
憧憬にも似た、表立っては念願していなかった渇望の、長いリストである。
今から可笑しな羅列が展開される、徒や疎かに思うなかれ、
この何気ない和食リスト、
錐子オババの生身は、これらから成っている、ように見える。
11月3日到着の夜、何はおいても回転寿司。ドイツでもほぼ似たようなものが食べられるとしても。ただ、何かデジタル的にすることが多すぎて
横浜のくら寿司会食は、堪能も味わう余裕もなく過ぎたが。
11月4日、納豆、お吸い物、卵。これぞ!という納豆、お吸い物、卵であった。
11月5日、横浜?ラーメンと餃子。4年前にドイツに来た時は幼児を脱した感じだった孫が、中2となり大人並みに食べるのを横目で見ながら。
11月6日、カレーライス、家庭の味だ。
11月7日、うどん、炒飯 これはレトルト製品
11月8日、松屋でアジフライ、刻みキャベツ最高
11月9日、ガストでロボットと初対面、人工的だったが牡蠣洋食であった。
11月10日、ピザ 11月11日、吉野家。12日、ケンタッキー
11月13日、豆腐 14日、烏賊蛸揚げ物
15日、自家製野菜ととろろ芋、この4日間は伊豆高原にて
16日、菓子パン 17日、親子丼
18日、飽き足らずお馴染みのスシローやはりここだ。
19日、墓参、甘い美味しい何とかサンデー
20日、ハヤシライス 21日、コンビニおにぎり 絶品
22日、春菊 これがドイツに無い。
23日、天下一品 炒飯
24日、里芋、コンビニ千切りキャベツ
25、26日の両日、鍋、
27日、ピザ 28日、おにぎり 29日、大根炊き
30日、野菜いっぱいの自炊、量が多すぎると評判悪し
12月1日、そば 2日、焼きうどん ここまで横浜にて
3日、ホットケーキ、駅弁
4日、アイスコーヒー 65周年というお好み焼き屋、63年前高校生の頃級友と2度食べに行ったところ。茫茫たる年月だ。
5日、高菜メシ おでん だご汁
6日、太平燕、酢排骨即ち酢豚、チャンポン
7日、馬肉燻製、抹茶 ここまで熊本にて
8日、焼き芋、甘塩っぱい煎餅
9日、卵かけご飯 10日、イカ駅弁 ここまで京都にて
11日、生八ツ橋 ほっけ焼き
12日、とろろ昆布ご飯
12月13日ドイツへの出立
まだ残っているもの:焼き肉 餅 いくら うに
よくぞリストを消化した、
しかしこうして眺めてみると、言わざるを得ない、
あたしってしがない庶民よねー 高級品が丸で無い。
それでいいのだ〜〜 お粗末でした。すぐに幸せになれるのが取り柄。
ありがとござんした、神さん。
何故不安がある? 極楽生活なのに
2023-12-16
2023年12月16日 土曜日
曇りだったのらしい、でもふと目を挙げて窓を見る、ドイツの青空
また戻ってきたらしい、12月になって初雪も起こったらしい。
日本のいくつかの地方を眺めることができたが、まるでこの世のものとも思えなかった。
山や野はもちろん命に満ちて、海はたっぷりと鏡のようで、昼間は汗ばむ、
人工物すら汚れなく、
工場地帯、建物、道路、車にしても、自然との美と調和における対比を
敢然と受け止めるかのようだ。
人々は趣味の良い服や小物とセットされており、
細やかな日常と食生活が想像される。テレビからは十分に
ネガティヴな情報が流されているけれど。
人間の能力の進化は予想もつかず、逆に確かに AIの発展が
この世を変えてしまうことだろうが、庶民がどう対応できるものでも無いので
覚悟を決めるしか無いのだろう、
来るべき自然災害も逃げようがないものとして。
風来坊の錐子オババの目に、
自然と文明の大きなうねりに対して
静謐につましく対峙する姿として 島国の人々は映った。
如何に否定しようとしても抗えない富士山の
麗姿を幾度も見ることができた。
石ころであれ、岩であれ、木であれ、魚、動物、建物であれ、
そこここに、全ての物質に八百萬の神を感じるお国柄である、
死後の世界までも巻き込んで、無神論には成りきれない、
ここは薄い霊性に満ちている、とも言える。
新幹線の窓から見下ろせる、精一杯頑張って手にした一戸建ての屋根屋根の
隙間の僅かさは、つい笑ってしまうほどだ。
ドイツでのなだらかな丘陵に悠々と広がる庭には、大きな樹すら聳えている。
ところで笑ってる場合ではなかったのだ。
たったの16平方メートルのライオンズマンション、
そんなものが日本には可能なのだ。ベランダは三角形。
水回り以外の室内は畳3枚とちょっと、というところ。
畳半分の物入れすらない。
が、錐子オババには理想の物件。北東の眺望があり坂道のてっぺんではない。
家賃も理想的。
しかし大家は中国人だと。孤独死の場合の妙な規約つき。
死に方をうまく制御するとして受け入れた。これが現実だ、
この後うまく施設に収容されれば、錐子オババの母親のように旅立てる、
跡を濁さずという可能性はある。
さらに、熊本でカプセルホテルの予約に成功し、
着いてみると壁の下半分のベッドの他に 同じ広さの床があり、
机と椅子と金庫もあった。
極小マンションに住む練習となった。
ワンフロアが女性専用で隔離されており、毎日掃除され、
大きな浴場にはお湯が溢れている。コロナ以前には朝食も出したようだ。
裏側のベッドのある上半分の壁に頭をぶつける以外、
問題は何もなく面白い。もちろん安い。
中学から大学まで、その後子育てもした山紫水明の地、
思い出しもしなかったのにやはり思い出に溢れていた。
体調が悪く、また住まいも決めたので、横浜から熊本への
今やあまり理由のない旅を迷っていた時、テレビが突然
高橋稲荷という中継を流した、選りによってなぜか
熊本の城山墓苑の隣の稲荷の。
呼ばれたのだ、と思うことにした。
そして小旅行に出かけてみると、錐子オババの不調は消えていた。
稲荷の赤い鳥居をいくつも抜けて、裏山へ向かった。
獣道のように跡のある笹藪に入り込んだ。
かなりの急勾配を四つん這いになって登って行く、猪でも出そうだ、
ここで死んだらまさに野垂れ死だな、と思いつつ
ヒイヒイ言いながら登るのをやめない。ついに、小道に出た。
そこがもう墓苑である。何度か来たので知っている。
長男とその父親が、そこに在る。彼らに詫びる、
二人とも気高い人でしたとその気配を拝する。
ドイツを立つ前に、錐子オババはJBを訪れて、冗談のように尋ねたものだ。
「一緒に日本に行く? 行かないよね、末っ子の手伝いをしてくるからちゃんと見守ってて」
それから思い出して付け加えたものだ。
「あんたもさ、立派な仕事をし終えたよね、あんなこと誰にでもできることじゃない、先祖の恨みをあたしに晴らした、とでもいうのかな、そこまではわからないけど。そういうことにしようね、あたしもちゃんと受けて立ったから二人ともよくやった、ということで」
などと、カラカラと笑ったものだった。
水前寺公園方面に住んでいたことがあったので、
電車の便もいいのでふらっと寄ってみたところ、
歳をとったせいか、鯉が好きになっていたのには錐子オババ自身驚いた。
文句なしに美しい。
抹茶を飲むと得も言えず香り高い。
さらに池の中央に不意に白鷺が現れて、すっくと立っている姿が美しくて
息を呑んだ、そればかりが飛び去る形にも惚れ惚れした。
ドイツのナーエ川にくる白鳥も感動的だが、これに負けず劣らずの純白であった。
もみじの色香、松の一葉、菊の一花、銀杏の黄金、茶室の木の手触り、心に残る。
さらに旅は続き、山陰の単線列車で行く。
小学生の頃住んでいた福知山の隣の市、
そこに如是寺という、住職が高齢で不在の禅寺があった。
こじんまりとしながら属すべきもの全てが揃った、
落ち葉に埋もれたところに、
古そうな中位の鐘があったのをイタズラ半分に軽く撞いてみた。
湧き出てきた音の深さに仰天した。それのみならずそのうなりの素晴らしさ、
こんなロックバンドがないものかと、今更ながら惜しいほどの
複雑精妙な波動が、少しもおさまらない、延々と続く、
どこまで流れて行くのか、この耳に聞こえなくなってもさらに広がるのだろう。
ちょうどその前日、日本の鐘について読んだばかりで
憧れていたところだった錐子オババは「こんなものうちにも欲しい」と呟いた。
ドイツでも特に日曜の朝、町中にカランコロンと響く
教会の鐘の音は印象的なものだ。
こんなところに住みたいね、と友と語った。
すべすべの沙羅双樹の幹にも別れを告げながら。
2時間遅れで、LH717便が離陸した時、
保安検査までついてきてくれた末っ子のKGが、
ギリギリの精神状態なのに時折、喋ってくれたり手伝ってくれたり、
車に乗せてくれたり、
助っ人のはずだったのに実際は錐子オババにできないことが多くて、
手のかかる子供が増えたようなものだと双方で分かったのに、
時々深い声を聞かせてくれたのを我知らず、錐子オババは思い返した、
その時思いがけなく嗚咽が洩れた。
目の下を流れる自然と人工の調和した美しい故国を眺めながら、
しばらく涙を流した。明らかにそれは別れの悲しみの涙。
衰退中と言われる日本だけれど むしろ文明の華のように思えた。
羽田空港から、千葉のコンビナートが整然と清潔に見え、
霞ヶ浦らしい川の多いところでは全てが黄金色に反射し、
しばらくすると北海道の形がみえ、それからは海のみ、
北極の上を飛ぶらしかった、
高度1万メートルになると機体が冷たかった。
ピンクとオレンジの虹が次第に夕焼け色に移っていくと、
まるで地球ならざるところを飛んでいるかのようだ。
そして偶然に窓のシャッターを開けるとあの、
オリオン座がまた直に宇宙に輝いていた。
そんな時、ふと全一的システムに集中したらしい、
形とは色である、色によってこそ形が見える、
しかし色は七色であったり自在なる波長なのでつまり、光なので
この自在なる本来は見えないものの7色に分離された部分のみが、
我々の視覚に捉えられ、電子信号として脳神経に運ばれ、我々に意識される。
それが形である。見える形は即ち空無である。
光のみが実在であることになって、色即是空の別解釈になってしまったけれども。「色」を物質つまり見える形であるがそれは空無である
とするのが文章上の正しい解釈ではあろうけれど。
もちろん錐子おばばの新解釈でも「色は見えるものを作る」ということで、
その作るの仕組みを説明し、
空無の理由を示しているのかもしれないけれども。
2023年は最初から不安と鬱に満たされた年だった、それが今年の述懐だ。
そう思った時ふと理由なく明るさが差してきた。
「実相体として暮らす」とは誰も恨みに思わないこと、
誇らしく生きるという希望が沸いた。心が晴れ晴れとした。
楽しく豊かに生きようと一飛び、飛び上がった。
さて、コトンと着陸した。2時間の遅れを取り戻していた。13日午後7時ごろ。
それからしかし、スーツケースがもらえるまで2時間、
警察のチェックを通り、延々と歩く、
前日、そう言えばオンラインチェックインを試そうとしたところ、
「ドイツ入国には3ヶ月の期間を空ける必要がある」と出てきて
肝を冷やしたものだ。
結局錐子オババのエラーが原因だったのだが、諦めずしつこく試した結果だった。
ああ良かった、ドイツ国内に着いて、と健康保険のあることが安堵された。
しかし、問題は夜9時、どの列車に乗るべきかわからない、
時刻表には行き先として大都市のみが書かれてある。
幸いにも親切なサービス係が一人いて、天使のように教えてくれた、
その時の嬉しさは忘れられない。
正しい列車に乗ったものの、あれこれ心配事も起こりストレス満載、
立ちっぱなしだし、最後に最寄駅で降りようとしてもドアが開かない、
ジタバタしていると、どうもまだ列車が停車していないらしかった。
呆れた老婆である。
とりあえず帰り着いた。鍵がなかなか開かない。
中は饐えたような臭いがこもっている。
しかし、どうでもいい この際。
時間はちょうど真夜中になっていた。
植物たちに水をやり、寝るのにちょうどいい、
機内では一睡もしなかったし、睡眠液あり、よく効く。
しかし食べ物が何もなかった。魚の缶詰あり、少し食べる。それで睡眠薬。
一眠りして夢の中かどうか、唾をやたらと吐きたくなる。
どうも胃がおかしいようだ。
もう少し食べ物をとグリンピースの缶を発見、10粒ほど食べる。
アカン、もどすなこりゃ。
本格的にえづき出す、たいして出てはこないが全てだ。
すると痛みがきた、初めての本格的な胃痛だ 4時ごろ
眠ってやり過ごそうとベッドに入るが、脚も攣り出した。
痛みはますますひどくなり、呻き出した。どうする術もない、止みそうにない
救急車と思い浮かび、旅行のままのバッグと手荷物を念の為、
玄関まで運んでおく
そばの椅子に腰掛けるが、ひどい痛みになっている
これは心臓にも悪い、と電話する。すぐ来てくれると。
その待つ間が苦しい、チャイム鳴ったら立って行って応答せねばならない
自宅の玄関の鍵は開けっぱなしにした
うめきながら、必要なものがあるか確認する
JBがそうして待ったように、
錐子おばばも床に転がって救急車を待った
外はまだ暗かった、それから点滴を2本してもらい痛みは失せた
午前11時だった
タクシーを呼んでくれた。その前に食べ物を手に入れなければ、と必死に頼む
幸い食堂が営業していたのでサンドイッチを三個手に入れた。
それで生き延びた。
車椅子を押して世話してくれた天使の看護師がいた。
本当に親切だった、仕事とはいえ。その姿は忘れられない。
日本から先に帰国していた高橋夫人がちょうど暇があるからと、
買い物をしてくれ、おまけに余っていた野菜果物と
なんと出来立てのスープまで
持ってきてくれた。本当に彼女、天使だ。
JBの旧友から電話、死にそうな猫の点滴に月15万円かかりつつ、
錐子オババの次の問題に気を配ってくれる。
ラファエラは明日、食事に招待してくれる、
お墓友達はコロナにかかっていたが回復中。
ビルギットはクリスマス集会に連れて行ってくれる。
日本の旧友たち、一人は病気で会えなかったけれど、
同級生三人で阿蘇山にドライブさせてもらい、郷土料理にありつけたし、
泊めてもらった友の広い居間には暖かい実に心地良いベッドが
用意されていたし、猫もいた。
もちろん次男夫婦とも中華料理におしゃべりとうまく過ごせた。
まだ碌に連絡もできていない、
まだパジャマ生活スーツケース生活中、それでも一人暮らしなので気にしない。
そうです、錐子オババはもう極楽に住んでます。
何が起こっても最高最善なんです。
その信頼が信仰なのでしょう。
明るい日々が始まる時、冬至よりキリスト誕生へ続く
2023-12-23
(神さんたら、ひょっとして大いに楽しんでいるのかも?
最高最善の光を注いでいるのに、注がれていないと思って
苦しいと大騒動している我ら意識幻像体の 日常生活を眺めて?
そんなネガティヴ幻像を 呆れるほどに創造してやまない
我らの想像・創造力とのやりとりを?)
確か、わりと最近のこと
錐子オババにこんな疑問が浮かんだのは、啓示の如きふとした瞬間だったが
その数日後に、
例のミケランジェロの「アダムの創造」図の
神の指先に可愛い猫パンチでちょっかいをかけようとする猫という
気の利いた投稿をXで見た時、
なるほど、
世界はこういう図柄だなと頷いたのだった。
(あの 神の指先に可愛い猫パンチをして、触れようとしては触れ損なっている、
可愛い我らとのゲームを?)
神さんの楽しい気持ちまで想像できてしまって。
神の冒涜かもしれないけれども、と思いつつも
(神さん、本業は完璧自動運転なので、
実はこれが聖霊時空・外の娯しみとか?)
ワハハ、バレたか、なんてことはないだろうが、
少なくとも、笑う神さんという自分の妄想に
吹き出してしまった錐子オババではあった。
こんな日常生活が始まった。眠る時間が狂ったままなので
日時の理解が定まらず、努力してもエラーを呼び起こすのだが。
*わりと頻繁に会っていた墓友人のエレンと合気道のノル氏が、
オババの帰国中に二人ともコロナ発病! 二人の間に接触はない、
つまり錐子さん日本に回避させられていたわけですな。
*帰国後すぐの胃痛騒動。
つまりこれにより錐子さん、高橋夫人とラファエラに食物を与えられたわけですな。十日経ってもまだ買い物できていない日々が来るので。
*しかしなお、病院で採血されたことにより19日火曜日、肝臓数値の悪化が判明、しかし錐子さんこれにより少なくとも生活改善の後押しされましたな。
*なおこの騒動の余波で、睡眠液と思っていたのは抗うつ剤だったということが、第一天使のおかげで、不覚にも判明、大きな恵の次第ですな。
*18日月曜日 外国人局での懸案の、
滞在許可の半年延長(完全帰国の準備のために)は
理不尽なほどの不安を抱えていたのに、拍子抜けするほどあっさりと解決、
しかし同日フォルク銀行なるところからの所得税認証番号を知らせよ、
という手紙を発見、
関係ない銀行からしかも、宛名はミスターとなっているだけでなく
夫婦の名前をごちゃ混ぜにしたようなファーストネーム??
とりあえず外国人局からその銀行へ出向いてみた。
賃貸契約関連の情報収集のためらしく、しかも死亡情報が伝わってなかったので
夫のJB宛なのだという、結果、錐子オババの番号を知らせることになった。
これがどんな風にラッキーあるいは最高最善を導くかは目下のところ不明。
*19日にはかかりつけ医に行ったのに、心臓の薬が必要なことにまだ気づかず、
21日木曜日それに気づいてまた走り込んで行ったところ、
彼女のクリスマス休暇となる前の最終日だったので、
「処方箋ファックスを薬局に送っておくので保険証を持ってもらいに行って」
「それは有難い」となった。
しかしそうは問屋が下ろさず、薬局には連絡されていなかった。
歩き疲れて駅の待合室に座る、浮浪者も必ず居るところ。
錐子オババも汗臭くて似たようなものだが、
本屋に入ってみると、何と3Dカードがドイツでも売り出されていた、
亡夫JBともども日本ではディズニーの3Dカードが好きだったのが、
珍しい楽しい思い出なので、
ここでは動物の絵柄だったのを買ってみた。すると夜、すぐに誰彼に宛てて書き始めた。楽しかった。
*22日金曜日、それらのハガキを朝イチ9時半で出すべく、
寒いのにまた大汗かいて郵便局までてくてく歩くオババ、
脚の痺れが有難いことに起きない。
うまく送れた、うまく着くかな。
次は10時、これまた健保関連の理由から緊急予約していて
かろうじて辿り着いた歯科の待合室で、
やっとかかりつけ医の代理医師と連絡がついたが、
すぐに来るようにとのことで、
頼み込んで、歯科のキャンセルが可能だったので、
11時タクシーで遠い通りまで処方箋をもらいに。
ただ、数日薬を服用しなかったのに心臓が平気だった、それに気づいた錐子オババ、また神さんに?を送っておいた。
そして思えらく、
(思い出したこと以外にも、こんな
「神さんとのやりとり」乃至は「あたしの意識操作」のせいで顔が青くなったり赤くなったりがありますねー、
何はともあれ、
神さんのことを正しく、しかもあたしの中から湧き出てくるものとして、知悉したいというあたしの願いは本気です。これが生きている理由であり目標です、それこそ生きている意味ですから、存在の意義ですからね、よろしくぅ!!!)
あ、しまった、土曜日なので 薬屋がちょうど閉まってしまった!!
処置なし、尽くせる人事がない。はてさて。よろしくぅ!!!
*追加情報:起こったことの良き意味づけ発見、心臓薬をもらいに走り回ったけれど、数日服用しなかったことで肝臓の悪化した数値改善作用が起こる可能性。無きにしも非ず。何しろ服用しなくても平気だったことだし、、、
希少率0,8%木原東子の思惑全集 巻11 錐子オババ 鬱 @touten
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