平安歴史絵巻から立ち上がる幽鬼の世界

とても読みやすく、面白いです!

平安時代の官僚貴族社会と、その裏側である幽鬼の世界が、重なって見えるような作品です。
平安時代の権力闘争や人と人の確執に、この世ならぬものとのやり取りが絡んできます。
作者様の深い知識の上に描かれた鬼や魍魎、呪いの姿や表現も豊かで、恐ろしいのにどこか美しさのようなものも感じさせられました。
剣や呪術を使ったバトルシーンも、迫力がありかっこいいです。

何より、歴史的背景や当時の社会的仕組みについて丁寧かつ簡潔に説明されているので、初心者が読んでもその世界観にどっぷり浸かることができます。
自分は初心者なので、歴史物を読んでいると官職名や組織名の意味がわからず、その人が何をしているのかどのくらい偉いのかなどよくわからないことが多いですが、本作ではそういった心配はありませんでした。

実は前作を読まずに来てしまいましたが、全く問題ありませんでした。
前作のTAKAMURAも拝読したいと思いました。
自分の表現力不足で恐縮ですが、とにかく面白いです!
拙いレビューにて失礼いたしましたm(_ _)m

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