〝ご褒美〟は私。



騙されてたかもしれないのに...............




ううん。騙されてたのは、ほぼ確実。




それでも.........瑛二が好きだから。




「............瑛二の、ばか、」




そう呟いてから、

瑛二に〝ご褒美〟をあげた。




ご褒美と言っても、

瑛二の頬に、ほんの少し触れる程度のキス。




「朋ちゃん、僕のこと。よく分かってるね」




まるで、〝正解〟だよ。




そう言っているような瑛二の言葉。




「.........っ、騙してた、くせに、」




瑛二が〝不器用〟を演じてたの、

本当は、気づいてて気づかないフリしてた。




たぶん、私はズルいと思う...............けど。




「〝不器用〟でいた方が、〝本気〟出した時、朋ちゃんが、〝ご褒美〟くれると思ったから」




きっと、私を分かってる瑛二もズルくて............




「.........っ、〝ご褒美〟は私、だよ」




その言葉を合図に、

瑛二は、私のくちびるにそっとキスをした。






fin.

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〝1番〟取ったなら。 二宮みぃ。 @2nomiya_mi

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