良質な風刺文学

もし、自分の理想の世界に行けるとしたらどうしますか?
だけど「異世界への扉」に入ったなら、二度と出られない……。

主人公は異世界への扉を「これは良くないものだ」と直感して、現実世界で生きることを選択する。
だが、他の人たちは次々と異世界へ旅立ってしまう。

作中で「ウィンドウ」と表現されてるそれは、明らかにテレビやスマホを思わせる。
そして、願望充足物語であふれているネット小説ランキングも……。

主人公は崩壊した社会で、何に出会うのだろうか? 果たして、現実世界に喜びはあるのか?

チート小説の単純なパロディではなく、良質な風刺文学です。今後に期待!

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