向かい合わせに咲いたひまわり

人は自分と異なる存在に憧れや嫉妬心を抱く。自分には無いものを持つ相手は、まるで太陽のように見えるものだ。

向日葵と言う花は、一同揃って、天に光る太陽に向かって花開く。消して届かない、憧れに手を伸ばすように。

しかし向日葵は、フランス語でソレイユ(太陽)を意味し、太陽の花と言う学名を持つ。ならば、どこかに咲く向日葵が、隣に咲く別の向日葵に向けて花を咲かせてもいいのかもしれない。

そんな向日葵の花言葉は「あなたを見つめる」

　思わず手を伸ばし憧れてしまう。
　でも貴方にはなれないと下がってしまう。

　お互いを理解した時、初めて近づけた気がする。
　触れれば“温かさ”で安心する。

　この物語が続く先は、太陽の熱量にだって負けないんだ。

『●あらすじ
　夏休み。高校二年生の天野莉理依（あまの　りりい）は母の実家に帰省していた。家に着くと従妹の百地ひなたと小学生ぶりに再会する。学校で真面目に振る舞ってしまう莉理依は、昔から変わらぬ彼女の奔放さを眩しく思う。
　一方で、ひなたも莉理依に対して思うところがあり……。
　二人の少女の感情は、帰省の最終日、花火大会で交差する。

●キャラクター
・天野莉理依（あまの　りりい）
真面目に振る舞う高校二年生。従姉。空想好き。シングルマザーの家庭で育つ。郊外に住み、都内の高校に通う。

・百地ひなた（ももち　ひなた）
自由奔放に振る舞う高校一年生。従妹。自由で人気者。田舎生まれ田舎育ち。』
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