彼岸花が咲いたあの夏のオモイデ

シロねこくん🐈

第1話… 彼岸島

とある島にやってきた主人公の坂本雄人と影山実巳。その島には昔から伝わるおとぎ話がありその話の中にはとある2人の神様が書かれていた…そこには「ヒトグイサマ」が書かれていた。

坂本雄人と影山実巳がその島の謎を解き脱出をする物語


ある島にやってきた主人公の坂本雄人と影山実巳。その島には昔から伝わるおとぎ話がありその話の中にはとある2人の神様が書かれていた…

そこには「ヒトグイサマ」が書かれていた。

坂本雄人と影山実巳がその島の謎を解き脱出をする物語

第一話...彼岸島の伝承

坂本雄人「ふぁー、よく寝たな……」

俺はいつものようにベッドから起き上がり背伸びをした。今日は休日だ。大学も休みでバイトもない日である。

俺の名前は坂本雄人(さかもとゆうと)今年の4月から大学に入学したばかりであり今は一人暮らしをしている。実家からは遠いため大学の近くのアパートを借りて住んでいるのだ。

ちなみに大学は夏休みに入っているので長い休暇を満喫しているところだったりする。

坂本雄人「さて、朝飯でも食うか……ん?」

部屋を見渡すと何か違和感を感じた。何だろう?この感じは……。

とりあえずキッチンに向かい朝食の準備を始めることにした。冷蔵庫の中から卵やベーコンを取り出しフライパンに油を引いて焼いていく。そして目玉焼きが完成したところでトースターに食パンを入れタイマーをかける。あとはコーヒーメーカーを使ってコーヒーを作り完成させるだけだ。

その間にテーブルの上に置いてあったスマホを手に取り電源を入れる。

坂本雄人「そう言えば今日は実巳ちゃんと彼岸島に行くんだった」

昨日の夜に彼女から来たメッセージを見て思い出す。彼女は同じ大学でミステリ作家の影山実巳さんと言う女の子なのだが彼女とは最近仲良くなった仲でもある。まあ、色々とあってね……詳しくは言えないけど。

そんなわけで今日はその約束を果たすために彼女の家に向かう予定だ。

影山実巳「お待たせ!彼岸島にいこ!」

坂本雄人「おうよ!」

2人は待ち合わせをして一緒に電車に乗り込んだ。目的地はもちろん彼の住む町から遠く離れたところにある孤島、「彼岸島」という場所だ。そこは名前の通り死者の国と言われているらしいのだが詳しいことは分からない。なぜならそこに行った者は誰一人として帰って来なかったからだそうだ。そのため今では誰も近寄次は終点~彼岸島駅です」

アナウンスが流れ目的の駅で降りる準備を始めた。まずは荷物をまとめておくか……。

影山実巳「じゃあ行ってくるわねお母さん」

どうやら親御さんのところに挨拶をしに行ったようだ。相変わらず律儀な子だなと思うはい、行ってきなさい。気をつけて行くんだよ。特に夜道とかには注意しとくんだぞ」

影山実巳「分かってるってばもうっ」

母親らしき人に見送られながら俺たちは駅のホームへと降り立った。そこからタクシーに乗って移動すること数十分後……ようやく目的彼岸島」に到着した。料金は思ったより安かった。運転手によるとここは観光地としても有名らしく訪れる人も結構多いみたいだ。

影山実巳「着いたー!ここが噂の……」

坂本雄人「ああ、その彼岸島だよ。さて、早速だけど中に入ってみようぜ」

影山実巳「うん!」

こうして俺達は島の探索を開始したのであった。

坂本雄人「なんだこの神社、赤い色の彼岸花がいっぱい咲いている」

影山実巳「彼岸島のヒトクイサマ物語」というタイトルの本に出てくる神社と同じだ。

坂本雄人「ってことはここは「人喰い神社」か。」

影山実巳「え!?それってもしかして……」

坂本雄人「多分ここに祀られている神様は人を食べる神様なんだろうな……」

俺は目の前にある鳥居をくぐり神社の境内に入った。

坂本雄人「とりあえず参拝しておくかな。」

賽銭箱にお金を入れて手を合わせて目を閉じた。どうか無事に帰れますように……」

そう願いを込めて祈り続けた。

すると……突然誰かの声のようなものが聞こえてきた。

(汝……我ヲ求メシ者カ?)

坂本雄人「うおっ!びっくりした。一体どこから声が?」

辺りを見渡してみるも人の気配はない。あるのは静寂だけ……

だがどこかで聞いたことのあるような気がするんだけどな。それにしても何で急にこんな場所にいるのか分からず困惑していたその時だった。

???(コノ島ニ訪レタノハオ前ガ初ダ)

またもや頭の中に直接語りかけてくるかのように言葉が響いて来る。

坂本雄人「お前は誰なんだ?姿を見せろよ!」

??(フム……ナラバ見セテヤロウ……出デヨ!我が眷属達!!)

そう叫ぶと突如地面から無数の手が生えてきて俺の身体を掴み始めた。

影山実巳「きゃあっ!!」

坂本雄人「実巳ちゃん危ないっ!!!」

咄嵯に彼女を庇い抱き寄せた瞬間に大量の腕に掴まれてしまい身動きが取れなくなってしまった。そしてそのまま地面に引きずり込まれてしまったのだ。

??(オマエラハコノシマカラデラレナイ...)

坂本雄人「ぐぅっ、実巳ちゃん大丈夫?」

影山実巳「私は平気よ。それよりあなたは?怪我は無い?痛いとことかは?」

心配そうに見つめる彼女に笑顔を見せて安心させる。

坂本雄人「問題無いさ。それよりもここから早く脱出しないとな」

影山実巳「そうね。でもどうやって脱出するつもりなの?」

坂本雄人「こうやってさ!」

影山実巳「えっ、ちょっと待って……キャアァッ!!!」

彼女の手を握りしめ一気に駆け出した。

坂本雄人「とにかく今は逃げるしかない!」

後ろを振り返ると先程までいたはずの場所が無くなっていた。

??(コノシマカラハデラレナイヨ)

影山実巳「ねえ、あれってまさか……」

坂本雄人「ああ、間違いないだろうな」

それはこの世のものとは思えないほど恐ろしい姿をしており全身が真っ黒で目だけが赤く輝いていた。

坂本雄人「奴らがこの島の呪いか……」

影山実巳「怖いよぉ……」

坂本雄人「実巳ちゃん、しっかりしろ。俺がついてる」

影山実巳「うん、ありがとう」

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