無配慮は野蛮

地球はとても小さい。外星人から観測され、圧倒的な科学力で在り方を変えさせられた地球人。でも外星人は核を廃止、原発を廃止、さらに核廃棄物の問題もすんなり解決。戦争も停止……と地球人にとっての理想郷を用意してくれます。

宇宙を知った地球人は、星外人に認められるため地球の「星歌」をつくる。しかし星歌に偏りがあってはもちろんいけない、外星人をどこかで認めず星歌をつくってこなかった地球人は、外星人に野蛮と言われてしまう。配慮が足りないことは野蛮、あらゆる方面に配慮した星歌をつくることが必要……。
各国首脳が発案するたび、その貧困で安易な発想にはどうしてお笑ってしまう。けれど笑ってしまいながらも私たちも同様にだれかに対して薄っぺらい配慮をしていることに気づく。
配慮によって現れる逆差別、言葉狩り、近年私たちがぶち当たる問題をシニカルに描いた短編でした。外星人のようになんの疑問も持たず「宇宙の法則」に沿って生きていいけるまで、どれくらいかかってしまうんでしょう……。

星歌のしょっぱな「SDGs!」ではじまるのは、さすがにおもしろいです。

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