第26話 深い愛

「だけど……一体、誰がこんなことを……?」


 少ししてから、ふとした疑問が頭に浮かんで呟いた。

 どうして、潮李の歌声を持っていて、それを流そうとしたのか。流すことが出来たのか。潮李の美声に感動しながら、頭の片隅でそんなことを考える。

 ──そういえば、付近のどこを見回しても"あいつ"の姿を確認できない。




 季節は今から少し離れ、炎天の真夏へと遡る。

 俺、遠藤陸也は、七月下旬に開催されたフェス合宿にスタッフ係として参加していた。

 合宿初日、自分が想いを寄せる女子が軽音部のボーカルの助っ人で急遽参加したことを知って、内心、めちゃくちゃ喜んだ。しかも、今回限定で彼女の歌声が聴ける。

 萩野潮李。

 一目惚れして、前から気になってはいたが、初めて関わった時に勇気を出して彼女から俺を頼ってくれたことが嬉しくて、これが恋であると確信した。

 ところが、その直後に萩野に彼氏が出来た。なんだかヘラヘラしている、今村修我というクラスの男子。

 それでも、萩野の幸せな顔を見たい気持ちが強く、俺は今村との関係を応援することにした。


「続きまして、高二四人組女子バンド、ハートライトの皆さんです!」


 スタッフとして会場内を見回っている時、萩野がこれから歌を披露するバンド「ハートライト」を若い女性MCが溌剌と紹介し、俺はステージに目を向ける。

 ギターとベース担当の二人に挟まれ、後ろにドラム担当の女子を構える形で、マイクを片手に握る萩野が真ん中に立っていた。

 始めにギターの軽やかなはじきがイントロを奏でると、数秒してドラム、ベースの順に音が入ってバンドサウンドが出来上がる。自分も何度か耳にしたことがある、アップテンポな女性バンドのヒット曲だ。

 凄い。ちゃんと形になっている。そりゃあ、世間で人気のバンドとかと比べたら多少のぎこちなさは感じるけれど、特に弾ける楽器など無い俺からすれば尊敬しかない。

 しかし、俺を更に釘付けにしたのはここからだった。


「まじか……」


 テンポが速い演奏に、綿飴のように甘く柔らかく、それでいて清らかな萩野の歌声が乗っかり、器用に音を繋げていく。

 めっちゃ上手い。というか……すごく、好きだ。途端にステージに目を奪われた。胸が躍らされ、業務など忘れて夢中になって観ていた。

 そのボーカルは、あの、萩野だ。つい先日まで寡黙で独りぼっちで、つい一時間前まで緊張で泣いていた、萩野潮李なのだ。ギャップが凄まじい。ずるいな。

 もう、彼女から緊張や恐怖は伝わってこない。歌に、体ごと乗っている。

 萩野は、こんなにも魅力的な歌声を、ずっと、今の今まで秘めていたのか──。


「魂が、こんなにも、揺さぶられるなんて……」


 思わず独り言つ。

 俺は、萩野の歌声にまでも魅了され、更に彼女への好意が強まってしまった。

 萩野を愛する感情と、大好きな萩野に幸せになってほしいと願う心。似ているようで違う二つの想いに葛藤する日々が始まったのは、思えば、この時からだ。

 萩野のボーカル率いるバンドから最高の五分間をいただいた。

 それなのに、萩野が一番大事に想う、本来なら一番聴くべきであろうあいつの姿は周囲のどこにも見当たらなかった。お前も、萩野のことが大切なんじゃないのか。

 スタッフで同じ担当場所になった時に彼に訊ねた。


「どうして、萩野のステージを観に行かなかった?」

「同じスタッフなら知ってるだろ。俺だってすごく観たかったけど、担当時間が被ったんだ」


 萩野の歌声がスタッフの業務なんかに負けるはずがないのに。

 今村がこういう時にチキンになることを理解していても、納得がいかず、俺はいつになく彼にムキな態度を取ってしまった。


「聴かせてあげたかったよ」




 夏休み後半のことだった。


「俺、萩野が好きだ。萩野のことを心から大切にしたい」


 萩野が厄介な奇病を患ったことで、今村と萩野が心理的距離を遠ざけなければならないことを知った俺は、告白し、振られた直後に、恋愛感情がなくても今村を忘れる目的でそばに居てほしいことを彼女に伝えた。

 それなのに……


「今村のことは、もう忘れよう?」


 ある日のデートの時。そう言って、萩野の背中に手を回すように差し伸べると、やや丸みを帯びた体をこちらに寄せてくれたので、俺はそっと抱きしめた。

 萩野を幸せにしたいはずなのに、今村から離す目的と兼ねて、あわよくば、こうしてずっと萩野に寄り添っていたいという思いが捨て切れなかったのだ。

 今ではもう、萩野と今村の愛の深さに参ってしまって諦めがついたけど。




「なあ、カラオケにでも行かない?」


 同じ日のデートで萩野を駅前のカラオケボックスへ誘うと、ちょうど二人分の広さの個室に通された。

 あくまでも当然のことを伝えておくと、彼女への恋心が強まっても疾しい目的は何一つとしてない。むしろ、萩野の歌声をもっと間近で感じたかったのだ。


「ねえ、この曲って歌える?」


 着くや否や、デンモクで一つの曲を検索するとそれを萩野に向ける。


「歌えるよ。私、すごく好きな曲」


 今日はいつも以上に静かで上の空だった萩野が、マイクを大事そうに両手で包んで、久々に微笑んでみせた。

 こういう何気ない仕草に惹かれるんだよ。萩野は罪深い。あいつも同じ気持ちだったかもしれない。


「そんな気がした」


 何たって、今村と萩野を見ていて一番最初に浮かんだ曲だから。萩野も、そのことに気づいているのだろうか。

 一つ"ある操作"を加えて予約ボタンをタップすると、テレビ画面に曲名が表示され、温かく落ち着いたイントロが室内に流れる。

 十数秒後に、語りかける優しい音色がエコーを通して空間に響き渡る。心が洗われる萩野の歌声だ。

 合宿で披露したようなバンド曲もギャップがあって好きだけど、萩野には、こういった沁みるバラードがやはりお似合いだと思う。

 歌い切った萩野に俺は言った。


「すまん。萩野の歌、めっちゃ良くて、つい録音した」

「えっ? 嘘……??」


 体をビクッとさせ、困惑した表情をこちらに見せる萩野。

 電子パネルを使い、気づかれず器用に録ることが出来た。近年の機械の発展は素晴らしい。


「全然、気がつかなかった……。遠藤君も意外と自由人だね」

「いやあ、本当、良かったから。萩野の十八番だな。頼むから、今の音源、持っていてもいい?」

「ネットにはあげないでよ?」

「例えば、知り合いには聴かせても大丈夫か?」


 いつか、"あいつ"に聴かせる時が来るかもしれないから。


「まあ……いい、かな。恥ずかしいけど」

「おう。ありがと」


 萩野は、悩みつつも、どうにか承諾してくれた。


「叶うのなら……いつか、修我には聴かせてあげたいかも」


 分かっているさ。


 それが、まさか、こんな形で萩野の歌を届けることになるとは予想もしていなかった。この歌は、潮李が旅立つことを想定して録音したものなんかじゃない。出来ることなら、直接、萩野が今村の前で歌えることが最高だけれど、もし会えない時間がまだまだ続くのなら歌だけでも送って彼を慰めようと思って録ったものだ。

 萩野のやつ、今村と育んだ愛が大きすぎて逝っちまうとか……まったく、どんな愛の形をしてるんだよ。




 ラスサビも潮李にしか出せない音色で歌い切り、最後にやさしい後奏で一曲を締めた。

 潮李の歌声を聴ける時は、もう、来ないと思っていた。ただ、参加する前に天国へ旅立った潮李に合唱を届けることだけしか頭になかった。それなのに……

 潮李は、俺達に、最高のプレゼントを遺してくれていたのだ。

 潮李の歌が終わった瞬間、俺は体育館の二階の左端に設ける放送室へと足を走らせる。

 潮李や俺達の為にこんな気の利いたサプライズをしてくる奴は、もう、"あいつ"しかいない……!


「遠藤っ……!!」


 勢いよく扉を開けて、名前を呼ぶ。

 いざ声を上げると、涙混じりの若干掠れたものとなって現れた。まだ、全然、涙が止まってくれないのだ。


「泣くなよ」


 放送席に腰を下ろす遠藤が困ったように笑う。もう一つの機械側には北口さんが座っていて、俺に優しい眼差しを向けて微笑んでいる。


「もうっ……潮李とは、完全にお別れだと思っていた……」

「馬鹿野郎。現に萩野がいなくても、お前達は、いつだって心で繋がっているだろう?」


 俺の前に立った遠藤が熱く言葉を発し、俺の胸にたくましい拳を当てる。


「そうだよなっ……。まじでサンキュ」


 彼の力強いグーに自分も握り締めた手を重ね、精一杯に口角を上げた。


「機械や音楽関係は、軽音部兼放送委員の私に任せて?」

「北口さん……ありがとう」


 自信に満ちた表情の北口さんに感謝を伝える。

 遠藤は、潮李の歌声をみんなに届けたくて、自分の思惑を形にしてくれる北口さんと繋がっていたのか。通りでスムーズに場内に響き渡った訳だ。

 潮李を愛する二人のお陰で、潮李への願いの一つを叶えることが出来た。本当に、感謝だ。


「開始十分前を知らせるBGMみたいに流して、多くの人に聴かせたかったんだ。こんなことをして、俺は今頃、萩野に怒られているな」


 頬を掻きながら笑う遠藤に、俺は自信を持って答える。


「きっと、許してくれるよ。潮李なら」




 午後の部へ入り、結果発表と表彰式が始まった。

 学年毎に発表をし、呼ばれたクラスの代表が表彰を受け取る流れとなっていて、優秀賞には賞状、最優秀賞には賞状に加えてトロフィーが贈呈される。

 一年生の表彰が終わり、二年生の時間がやって来た。

 音楽の先生によって、始めに優秀賞の結果が発表される。


「優秀賞は…………三組の皆さんです!」


 納得の結果だ。どの合唱も確かに優れていたが、三組は、自分達のクラスを除いた二年の中でも群を抜いていた気がした。

 しかし、同時に、三組が「優秀賞」となると、一体、その上を勝ち取ったクラスはどこになるのか。もしかして……


「それでは、最優秀賞のクラスを発表します。二年生、最優秀賞は…………」


「勝負にはこだわらず満足がいく演奏をしたい」とは言っても、やっぱり、勝てることなら、勝ちたい。

 うちのクラスは確かに悔いの無い合唱を披露できたが、これで賞を獲れば、俺達の二年四組は心から「成功で最高な合唱」だと誇れるだろう。

 潮李にも、届けられる──。


「四組の皆さんに決まりました! おめでとうございます!」


 声が場内に響いた瞬間、ブワッ、と鳥肌が立った。

 二年四組の列からも大きな歓声が上がり、多くのクラスメートが立ち上がった。俺は、衝撃のあまり、立てなかった。

 一縷いちるの望みが、現実になった。


「えっ、まじ? 本当に……!?」

「みんなっ……! よく、乗り越えたねっ……!」


 佐々木は嬉しそうな表情で驚いて、北口さんは流れる涙を拭いながら笑う。

 永塚も立ち上がることが出来ずに顔を両手で覆っていた。


「四組は、確かに技術面も優れていますが、それを超える仲間達の団結力や『届けたい』という熱意が特に伝わってくるクラスでした。感動しました」


 音楽の先生は、そのように選考理由を述べた。

 嬉しい。しっかりと、届いていたのだ。


「それでは、代表者の方はステージへ上がってください」

「ちょっと待って? うちのクラスの代表者って誰になる??」


 場内に響く表彰式の音楽と共に男子生徒のアナウンスが掛かると、クラスの男子が声を上げる。

 そういえば、そのような話し合いを教室で一切していないので自分も分からない。普通に考えれば、合唱祭のリーダーが代表者に該当するのかもしれない。が……


「今村君、遠藤君、永塚さん、佐々木さん。この四人だと思う!」


 そんなリーダーが俺達四人の名前を挙げていったのだ。


「え? 四人も上がってどうするの?」

「時間も無いし行けばいいでしょ」


 といった会話が聞こえてきたので、俺達はリーダーに従って立ち上がるとステージを目指した。

 校長先生が構える演壇の前に横一列で並び、表彰を受ける。賞状を渡す際に先生の手が止まると、


「今村」


 遠藤に呼ばれたので、俺は頷いて、一歩前に出て賞状を受け取った。

 その流れで校長が金色に輝くトロフィーを取り出すと、


「美空?」


 と、佐々木が永塚の目を見て声を掛ける。

 まだ完全には泣き止んでいない声で永塚は言う。


「えっ、私?」

「潮李の伴奏をしっかり引き継いだ美空が受け取るべきだよ。ね? 二人とも?」

「そうだな」


 佐々木の案に賛同した遠藤に続いて、俺もこう伝える。


「潮李が居て成り立つ合唱だからな」


 永塚は三人、いや、きっと四人を赤くなった目で見つめて頷いた。

 一歩前に進み、彼女は大きなトロフィーを慎重に大事そうに受け取る。


「持てる?」

「持つよ」


 ニヤリとする佐々木に、永塚は自信に満ちた顔を向けて答えた。

 こうして、クラスを代表して、俺達五人で最優秀賞を受け取ることが出来たのだ。




 文化祭を無事に終え、振替休日が明けた学校は、秋の平穏な日常へと変わった。


「おはよー。今日は遅刻じゃないんだな?」

「おっす! お前には言われたくねーよ(笑)」


 教室に着いて、俺はクラスの男子とそんなくだらないやり取りをする。

 最近になって、俺は自分から生徒に挨拶をしたり話し掛けることが増えた。決して無理はしていない。単純に俺が話したい気分だから。あの頃に比べて人に関心を持つようになったのだ。

 それも、彼女に出会ってから気がついて、変われたんだよな。


 そういえば、何気ない平日の学校でこんな会話も行われた。休憩時間に、自販機でたまたま永塚と会った時のこと。


「今だから話すけど、私、実は今村に恋愛感情は持っていなかったんだ。ツンデレとか、そういうのじゃなくて」


 ベンチに座る永塚がホットのカフェラテを口元に近づけながら、自販機に小銭を投入する俺の目を見て伝えた。


「そうだったのか」


 びっくりはするも納得してしまった。俺が交際を断った時に、永塚から特に落ち込んでいる様子が窺えなかったので。

 俺は自販機でサイダーを買って彼女が座る場所へ近づく。


「このまま付き合って今村を好きになれたら、潮李への想いも少しは薄れる気がして、ありきたりな告白をした。二人の愛を見習え、って話よね」


 永塚は言いながら苦笑いをすると少しだけカフェラテを飲んでキャップを閉める。

 彼女が、潮李にそこまで好意を持っていたとは思わなかった。と、いうことは、


「踏み込み過ぎていたら悪いけど……もしかして、潮李のこと、恋愛感情として好きだったの?」


 訊ねると、永塚は少し悩んでから、


「どうなんだろう? あの病気のせいで、分かんなくなっちゃった。もっと長く潮李のそばに居られたら、自分の気持ちに気づけたかもね?」


 口角を上げながらも、どこか悲しげに、遠い目をして答えた。

 やはり、軽く聞くべき事ではなかったかもしれない。少し反省していると、永塚がベンチから立ち上がり、


「私は、新しい恋でも探すよ。そもそも、始まってもいなかっただろうけど」


 吹っ切れた表情で宣言をした。彼女の瞳は、もう、真っ直ぐに前を見つめているようだった。

 そこに、興味津々な様子で佐々木がやって来て、


「ねねー、二人で何の話をしてるのー?」

「「内緒」」


 俺達は声を合わせて笑って答えた。




 文化祭から約一ヶ月が経過した十一月中旬。

 季節は、あんなに暑くて濃密だった夏からすっかり肌寒い秋の終わりへ変化した。

 その夕刻、俺は、潮李の家を訪ねていた。


「あの子の誕生日、知ってくれていたのね」


 潮李のお母さんが温かい表情で俺に言った。

 そう。今日、十一月十四日は、潮李の"本当の誕生日"なのだ。

 十七歳を迎えた潮李にプレゼントがあって、会いたくて、彼女の家に上がらせてもらった。


「もちろんです。ただ、学校帰りのこんな時間にお邪魔してすみません」

「いーえ。まだ十七時ごじ前だもの。とはいえ、日が落ちるのも早くなったわね」


 そう呟く潮李母の目線の先には、薄赤色の夕焼けに染まる空を映す窓ガラスがあった。

 俺は、しーホルダー付きの黒いリュックからあるものを取り出して、潮李のお母さんに訊ねる。


「潮李さんに誕生日プレゼントを用意したのですが、渡してもいいですか?」

「もちろんよ」


 笑顔で許可をいただくと、俺はプレゼントを潮李のお仏壇へそっと添える。

 十七年前の今日、綺麗な満ち潮の海のそばで生をけた潮李をイメージしたマリンブルー色の宝石のブレスレットだ。


「あっ。あと、これをいでもいいですか?」

「……はいはい」


 リュックから取り出した一本のペットボトルを見せると、潮李母は口元を緩ませた。

 海岸で彼女と最後に飲んだサイダーだ。

 潮李が愛用していたという透明な青いグラスにサイダーをそそぎ、ブレスレットの隣に置くと、バースデー仕様になったお仏壇の前で合掌をする。


 ──潮李、誕生日おめでとう。

 七月一日じゃない本当の君の誕生日は、思った以上に寒い時期なんだね。

 だけど、俺の心は、熱く保っています。

 なんとか前を向いて、自分なりに頑張って日々を生きています。潮李が、背中を押してくれたからだよ。

 まだまだ頼りない俺だから、これからも、そばで繋がって、応援していてください。




「わ……今年は特に暑いなぁ……」


 澄み渡る青の炎天を見上げながら呟く。

 あの夏から早いもので一年が経った、二〇二三年八月。

 先日、医療が大きく進歩して、極めて珍しいかつ非現実的な病の治療薬の開発に成功し、一際世間を賑わせた。

 その病を「近距離病」と呼ぶ。

 ニュースを知った時、とても嬉しい、誇らしいことだと感じた。同時に、正直に言って悔しくもあった。でも、俺が後悔することを彼女は望んでいないから、前向きに捉えようと思う。


 かつての俺は、浅く広い関係をモットーに生きていて、それは平凡だけど都合がよくて、楽だった。けれど、そんな自分はもう終わりだ。そんなの、寂しいだけだから。

 人と繋がりを持つことで自分を知ることも出来た。

 鈍感で、嘘が下手で、人を傷つけることが苦手。仲間思いだって褒めてくれる仲間もいる。


 そんな、学校の授業では学ばないようなことを教えてくれた一人の女子が俺の心の中にいる。

 萩野潮李。

 去年の高二の夏、共に数々の体験をした大切な人だ。

 これからも、俺は、そんな潮李のように強く、前を向いていく。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

血より水より深い愛 小林岳斗 @10212136

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ