マイノリティなんて、誰もが成りえるのでしょう。

文芸寄りの味のある文章で、主人公・すみれの性癖が丁寧に描写されており、冒頭から物語に引き込まれます。

このお話を読んで私が思ったことはレビューのタイトルにもある通り、「マイノリティなんて、誰もが成りえるのでしょう」でした。

最後のすみれの言葉に、私はほぼ同じ共感を持っていまして、こういう「社会からはみ出してしまっている人間は、どうすればいいんだろうね……?」という答えのない葛藤に対する、ある種の答えなのか、更なる問いなのか、もやもやしたものを突き付けられました。

こんなこと書いていると「重いテーマのお話なの?」と思ってしまう方もいらっしゃるかもしれませんが、作者様の軽快かつ丁寧な描写によって、非常に読みやすい百合小説となっております。

おススメです!