君は知ってしまう、世界の意味も、愛のすべても

彼女を寝取られるのを阻止するゲームをプレイしている感じ。
読みやすく、展開がサクサク進んでいく。

最小限の描写で書かれながら、恋愛シミュレーションゲームのゲームシナリオの文章を読んでいるような軽めの書き方がされている。
作品世界がゲームの世界なので、書き方としては適している。 

小林は、なぜこの世界が、三人のヒロインが望月海翔によって寝取られる『禁断の恋しちゃおっ』の脇役だと気づいたのかしらん。
望月海翔が転生したきことが引き金となって、自分がいる世界はクソゲーだと気づくことが出来たのだと考える。

ゲームマスターの如月悠がゲーム内に登場している。
つまり、ゲームの管理運営側の人間。
その彼が、望月海翔は転生者だと告げたということは、このゲームはフルダイブ技術でプレイできるゲームで、誰かが主人公の望月をプレイしているのではと邪推する。
その人のことを、如月悠は転生者と呼んだのかもしれない。

寝取られた小林が、主役から寝取り返す展開は非常に良かった。