褪(あ)せる黒
羽川明
褪(あ)せる黒
黒は「結末」だと思っていた。
不純物によって
しかし、今日私は病気のカラスを見た。
その黒い羽毛は一部が
衝撃だった。
それまで、黒は「結末」で、「果て」で、「底」なのだと思っていた。
が、そうではなかった。
色とは際限なく
まさしく、青天井の対極なのか。
空は青だが、私は地面を征服する
色には「底」がないのだから、青天井のようになんらかの一色を添えて表すこと自体愚かなのかもしれない。
だとすると地面という「底」で生きる我々はなんと幸福なのだろう。
社会的地位さえ「底辺」という下限がある。
果てしなく堕ち、逃れられずに
輝く色、目を奪う色、
そのすべてはある種の「叫び」かもしれない。
"セツボウ"が
切望が濁り絶望となって、絶望が
それでも、あの
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褪(あ)せる黒 羽川明 @zensyu
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