羽川明

会社をクビになり、無職になった俺は、体の色が抜け落ちる透明化現象に頭を悩ませていた。 一日に二、三度起こるその現象は日に日に悪化し、体の端から透明に染まっていき

青年、呉々慎呉(くれぐれしんご)は骨董屋の一角を借り、”道聞き”なる商売を始める。 連れそう道案内人だと称する慎呉だったが、連れそう相手はどこか変わった風態で……？ 猫が一つ鳴…

バイト暮らしのツインは、ツインテールがよく似合うテールとほとんど同棲状態にあった。 二人の過ごす日々は、昨日も今日も、そしてこれからも美しい。

やるせない想いをつづりました。 ※災害に関連する記述があります。閲覧される際はご注意ください。

バイトで食いつなぐ日々を送る二十歳の青年カズキは、居候の家出少女と暮らしていた。 磯臭く、血生臭く、ほのかに香る塩素。 外れた者たちの狂気の日々。 本作は完結済みの過去作を改…

厚い雲が空を覆い、色飛びした街灯だけが照らす夜の街で、男は欲望のままに求める。 ※この物語には残酷な表現が含まれています。

没落した元貴族の俺は父さんのコネでなんとか男爵の娘と婚約にこぎつけパーティーを組んだ。 が、まともに使える唯一のスキル『光操作(ライトコントロール)』は光の強さを軽く操れるだけ…

僕に興味がない、母親ごっこをする母さん。ほとんど帰ってこない父さん。壁のある友人たち。 誰も彼も、僕に興味がないらしい。 そんな僕の前に一匹の羽虫が現れる。その日から羽虫は毎…

不確かで不定型な、変動する”かち”を求めて苦しむ主人公の独白を中心とした文章です。 善意は報われず、裏切られ、役立たずの自分はひたすらに無力で。 そんなどす黒い想いをつめ込みま…

羽川明です。 今回はいわゆるなろう系と呼ばれる系統の小説の中で、「埋もれていない」かつ「読まれている」かつ「ランクインしている」作品について、人気になった理由に迫ります！ と…

スリーサイズなど時代遅れだ。 女性にだけ課せられたその男女不平等の呪縛から解放する存在が現代にはある。 そう、太ももだ。 今回は言うまでもない一般常識を論ずるだけなので、ま…

「優生学」は「劣っている者を排除し、人類を改良する」もの。 そう聞いてあなたはどう思うでしょうか？ 危険思想であり、罪なき命を奪う悪？ 否定できません。 しかしこの現代でも…

「(あなたの作品を)読みたい！」に限らず、この世の中は社交辞令にあふれています。 社交辞令は相手を傷つけないための優しい嘘でしょうか？ 空気を壊さないための処世術でしょうか？ …

週間１位というのは創作論・評論ジャンルでのランキングの話です。許して。 少し前から現代ファンタジージャンルで「ダンジョン配信」と呼ばれる系統の作品が流行っていますね。 すると当…

羽川明です。 今回の評論を書くことになったきっかけが「怒り」であるため、今作は少々攻撃的な物言いになっているかもしれません。 しかし、いつも通り私の実体験、つまりは実話であり、ま…

褪せる黒に留まらず、堕ちていくすべての色が孕(はら)む切望と絶望。 私は彼らの「叫び」を聞いた気がした。

羽川明です。 あまり実績で偉そうにするのは良くないのでしょうが、実は私はカクヨムに投稿しているすべての作品がどこからしらでランクインしています。マイナージャンルでは日間1位と2位…

　広大な湿原マーミアを生きる狩猟民族、サウザンド。 　その長であるオウララに、未来を視る種族『大賢者』により《嵐(ハザード)》の襲来が予言される。 　《嵐(ハザード)》を治める…

僕は死ぬつもりだった。 生きているのか、いないのか、今でもわからない。 あのときの僕は死んで、今は別人の僕が生きているのかも？ そんな気持ちに本気でなった、ある4月の昼を静かに…

資本主義社会は公平で平等なので、努力して金を稼いだ者は優遇され、なまけていて貧乏になった者は冷遇されるべき。 そう思っていませんか？ それ、危険思想です。 今回は私の実体験を赤裸…

羽川明です。 今回はなろう系ファンタジーと本格ファンタジーの優劣についての創作論のようなものを語ります。よろしく。

笑うことが多数派で、笑うことが正義で、笑うことを強いられた、そんな可笑(おか)しな世界の詩です。

時はヴィクトリア朝時代。 外部からの水を必要とせず、精巧なガラスの中に作られた植物の世界、ウォーディアン・ケース。 屋敷の箱庭の中で育ち、外の世界を知らない少女ソフィア。 ソフ…

　言いわけばかりのクズ男は、メスガキの後輩と男勝りでまっすぐな女戦士、そして陰キャで倫理観がぶっ壊れた美少女科学者に支えられ、大切な日常を手にする。 　上司の命令でダンジョン攻…

大学一年生から二年生に上がる春休み、突然、恋人のミユの訃報を知らされる。 ミユと仲良くしてくれてありがとう、とミユの父親に電話越しで社交辞令のように告げられ、繋がりを断たれてしま…

AIによって統治された近未来は、自我を失った操り人形《マリオネット》たちであふれていた。 誰もいない歩行者天国で、一人の元ロックバンドの逆襲劇が始まる──っ！？ 全１話の短編で…

近未来。世界大戦の真っ只中。 戦場の主役は人を殺さぬ無人破壊兵器《イノセンス》。 劣勢を強いられた某国はそのシステムの穴を突いてそれぞれ固有の超人的な戦闘能力を有する68体の…

自分嫌いの高校生”僕”の心の中に、ある日もう一つの人格”俺”が現れる。 そして、”俺”はこう告げるのだった。 『──俺は明後日(あさって)に死ぬ。その代わり、今日を含めた二日間…

父さんと死別し、母さんが再婚して三ヶ月がたった。 俺は新しく夫となった愛理さんの存在が受け入れられず、よそよそしく接してしまっていた。 そんな中、最推し美少女コスプレイヤーであ…

飛び降り自殺をした青年。死ぬはずだった彼はしかし、傷一つなく生還する。 ところが体を一切動かすことができず、集団レイプの現場を目撃してしまい── 助けはなく、助ける力もない。 …

スズメの目刺しを食べる男、首をくくったまま喋る老婆、政治家に糞を落とす白いカラスたち、精神科医のロボット。この世界は、あまりにもおかしい。 現代社会を風刺した、コメディのような…