大人になる罪、戻らない罰、私という存在

高校在学中に、適当に就職を選択肢した高卒女性が仕事に疲弊し、途方に暮れる姿を描いているところに関心する。
甘い見通しをしたらどうなるのか、読み手に教訓としてもらおうと警鐘を鳴らしているのかもしれない。

構成がいい。
主人公は戻りたいと思いながら物語が進み、いろいろな出来事が降りかかる。
最後、居場所はここになく、早く帰ろうとするもどこへ帰ればいいのか、星以外に答えるものがいない状況で終わる。
ラスト、くどくど書かないところもいい。

天文部の二年後輩の朝依は、主人公と対になっており、過去の代役としても登場していると考える。
彼女は今年、高校三年の受験生。
部活も辞めて、進路に悩んでいるはず。
先輩として、よく調べずに適当に決めるのではなく、先生や両親と相談して、よくよく考えて決めたほうがいいとアドバイスしてあげてほしい。