自分の在り方は、誰かが決めるモノではなく

ヤチヨリコさんの小説を読んでいて思うのは、この方は本当に小説を書くことが好きで好きでたまらないんだろうな、ということ。
私も同じである。小説を書くのが大好きで、だからカクヨム甲子園の期間中も狂ったように書き続けた。
この作品から感じることは、もちろんヤチヨリコさんの小説に対する情熱だけではない。

人から「あなたはこういう人間だ」と言われ、本当にそのままの人間になってしまうとしたら、自分が本当に自分であると言えるのだろうか。
誰かに造られた自分、誰かの望んだ自分。その像が、自分の思うものとは違っていたら。
主人公の決意はなかなかのものだ。今まで自分を支配していた存在をはねのけるというのは容易ではない。
この小説を読んで、「自分の思う自分でありたい」という思いが強くなった。
自分というのは、自分自身がいちばん大切にしてあげるべき存在だと思った。