天網恢々アルケミー

3-18. 毎朝新聞 6/21付 朝刊 地域面より

『薬物犯罪摘発に高校科学部がお手柄　前崎警察署が感謝状』

　前崎警察署は６月２０日、薬物犯罪の摘発に貢献したとして、前崎中央高校科学部の生徒４人に感謝状を贈った。

　前崎署によると、４人は『眠気覚ましの錠剤』として知人が入手した錠剤に疑念を抱き、科学部の活動として成分を分析。カフェイン以外に、覚せい剤成分の“メタンフェタミン”が含まれていることを突き止めた。

　彼らの通報をきっかけに、前崎署では錠剤の製造現場へ急行。無職の男（２２）ら３名が逮捕され、覚せい剤２キログラム（末端価格およそ１億２千万円）や錠剤作りに使う特殊な道具などが押収された。

　覚せい剤の市内への大規模な流通を防いだことについて、前崎署は「眠気覚ましや痩せるなどの効果がある合法な薬と偽って、覚せい剤が取引されるケースがある。十分に注意してほしい」と呼びかける。

　感謝状を受け取った前崎中央高校２年生の木暮珠理さん（１６）は、「早期摘発に繋がってよかったです。部員のみんなと一緒なら、どんなことでもお見通しな気がします」と笑顔を見せた。

　今後の目標を問われた木暮さんは「大学に進学し、鑑識や麻薬取締官など、科学捜査に携わる仕事がしたい」と語った。

　なお、前崎中央高校では、９月時点で５人以上の部員がいない部活動は同好会に格下げになるとのこと。科学部顧問の吉田計彦さん（３２）は「部員は随時募集中です」と話した。

　感謝状を手に笑顔の木暮さん（中央）＝前崎署提供

（前崎支局・安井弘行）

【天網恢々アルケミー　おわり】