奇をてらわず、誤魔化しのないザ・SF。だが、その型に収まりきらない快作

エイリアンが地球にやって来て、大混乱の中、科学者やヒーローがエイリアンを撃退するのはよくある話。インデペンデンス・デイしかり、オール・ユー・ニード・イズ・キルしかり。この物語は逆で、科学力を背景に人類が他の惑星を侵略しようとする。

ただし、ヒーローが悪い異星人を倒す勧善懲悪の英雄譚ではない。気のいい人々がそれぞれの人生を歩む一方で、宇宙空間に浮く巨大宇宙船オムニ・ジェネシスの中で運命を共にしている。

船長、副船長、操縦士、ソナー技術士、格闘家、将軍、地区の代表者、暗殺組織、無人戦闘機パイロット、検事、記者、脳外科医、そして、異星人。

大戦前夜、巨大宇宙船オムニ・ジェネシスを舞台に様々な人々の運命が交差して行く。登場人物がいい人たちばかりなので戦争というギャップに心を揺さぶられる。

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