まさに王道! 皆の読みたいが詰まっている。絶対に外さない、外せない作品

おそらく作者は食べ物関連の仕事をしているんじゃないか。食べ物についての描写は一切手を抜いていない。もちろん、ファンタジーについても、相当な巧者だ。

例えばダンジョン探索。洞窟を進んで階段を下り、強いボスがいた、ってなダンジョンは描いていない。描かれているのはオーソドックスなダンジョン。でも、他と全く違う。ゲームでもそうでしょ。攻略本を見ないと攻略出来ないダンジョンがある。

聖人はそれをスラスラ攻略して行く。エルフも頑張って付いていく。だってエルフは聖人に恋してしまったから。

聖人に何かされる度に意識してドキドキしている。それがさしずめこの作品の調味料にラブコメ大さじ一杯って感じ。クスッとなる。けなげでもある。読んでいて楽しい。

エルフの語りもおもしろい。女性目線で読めば共感を持てるし、男目線で読めば萌える。上手く出来ている。男女、読み人を選ばない作品。