海は広いが独りなのかもしれない

独特のサスペンスです。
そして、誰も真相を知ること無く、深い海に沈降するように、主人公の叫びも消えていく。

きっと、金田一某という名探偵を駆使しても、解き明かせないミステリー。

決して短絡的な事ではなく、連綿と語られる言葉が最後の時を誘うさまは、寄せては離れる浜辺の波のように、私の心をくすぐりました。

複雑な思いと、やりきれない気持ちの中、なぜか満足のゆくサスペンス。

きっと、選ばれた言葉の数々とストーリーがすんなりと私の心に響いたからなのかもしれません。

うん、このサスペンス、下手なTVドラマよりもイケますぞ!