窓の風景はあの頃とかわったけど、祖父との懐かしい思い出はここだ

ロードムービーのように、現在から過去の思い出へと旅していく。
構成と展開がよくできている。
最後に主人公が泣くことで、読者も涙を誘われる。

描写がよく書けている。
ホームに入ってくる雰囲気、車内の様子はよく伝わってくる。

祖父の思い出をめぐる旅は、もう二度と笑顔に接することなく、思い出も過去のものになっていくことを確認するものだった。
でも、救いがある。

そよ風が、祖父のように主人公の名前を呼んで手を振っているかのような情景で終わっている。
そこがいい。

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