不思議な……、紙の魔法。ふわりと飛び立つ。なんだったんだろう……。分裂するパン。ん? 分裂……したのかな?!そして、主人公が見せる、ちょっとの、哀愁。とても完成度が高く、日常から非日常へ連れてってくれる感覚に優れています。さっと最後まで読めて、面白いです。読了後、何ともいえない、ふわっとした余韻が残ります。ぜひご一読を!
「紙の魔法」…研究室で男が倒れていた。「紙のまほう」と書かれたメモの意味は?「分裂するパン」…コンビニでパンを買う。ウワサによると、パンは分裂するらしい。「あ。凄い」が正直な感想です。お題の「紙の魔法」と「分裂するパン」の部分をあえてぼかしている印象を受けました。あまりにもあっさりしているので登場人物と読者は「え?どういうこと?」と唖然とします。この「どういうこと?」が物語に良い余韻を残しているからこの作品は凄いのです。シンとキュウの味のある会話もクセになるのでぜひ読んでみてください。
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