アビゲイル・サーガ　～侍女から始まる英雄譚～

ラシュレー公爵に仕える騎士リュシー・オランドは4年前の戦いで重傷を負い、嫡男シリルの計らいで侍女に転向した。以後、傷が癒えず、かつ家事が不得手なリュシーは侍女として全くの役立たずだったが、何故かシリルは彼女を手放そうとせず、傍らに置き続ける。

4年を経て、ようやく傷の癒えたリュシーは往年の力を取り戻したが、それでもシリルは彼女を騎士に復帰させず、侍女として手元に留め置いた。やがてリュシーは自分に対するシリルの頑なな想いを知り、戸惑いを覚えつつ主人との関係を深めていく。

これは、主人の執着で侍女に留め置かれた女騎士が、侍女のまま英雄へと至る話。



***

「戦う侍女」という矛盾の存在に、如何に真実味を持たせるか。大真面目に考えたら、こんな話になりました。

7割シリアス、3割コメディ…続きを読む