「恐竜がパステルカラーで塗られていても」――なんと素敵なタイトルでしょう。
作中で、主人公の妹が、「恐竜を何色で塗ればいいか」と尋ねるシーンがあります。
主人公は、こう答えるのです。「何色でもいいんだよ」と。
実際、恐竜の色が何色だったかなんて、私たちには分かりません。
現代には、化石しか残っていないのですから。
そして、それと同じく。
例え、オークが猫ちゃんのように「みゃぁ」と可愛く鳴いたって、何にもおかしくないのです! 反論できる根拠はありません!
可愛い鳴き声で鳴きながら怖い顔で襲いかかってくるオーク。。。
天才的な発想です! 面白すぎます!!
あっ、この作品は、現代にダンジョンが現れて、少年少女が迷い込んでしまうお話です。
オークに衝撃を受けて、思わず序盤でレビューを書いてしまいましたが、序盤からもうすでに面白いです。
明るい気持ちになれる作品。続きも楽しみです〜( *´艸`)
ティラノサウルスの生態の研究が進み、新たな学説が発表されるたび恐竜の王者の品格はおとしめられていく。
死肉あさりだとか実は足が遅いとか新たな事実が判明すればするほど株は落とされ、その上新しい再現図は色とりどりの羽毛を生やした気持ちの悪い鳥みたいな恰好悪いものになり、
俺たちは「違う! こんなの俺が憧れたTレックスじゃない!」と叫ぶが、最新学説に反論する根拠などなく、下を向いて黙るしかないのだ……という趣旨のエッセイかと思ったら全然違ってた。
本当はレビューのタイトルで言ったように、現代に出現したダンジョンにはからずも入り込んでしまった兄妹とキツネの子の話です。自衛隊とかも出ます。
風変わりなタイトルが示す通り、普通の現代ファンタジーとは違って一癖ありそうな本作。正直この先話がどう転ぶのかまったく分からないので、スリリングな気持ちで展開を見守れる本作。
興味が沸いたら論より証拠でまず読んでみるべきかと思います。