あとがきっぽい何か
この度は拙作『魔王が(以下略』をお読みいただき、まことにありがとうございました。まだ読んでいないというかたは、ぜひとも御目通し願います。そして興味をお持ちいただけたらじっくり読んでやってください。
本作にレビューや応援をくださった皆様には重ね重ね御礼申し上げます。
さて、こうして無事連載を終えることができましたが、改めて読み返してみるとなんだか平凡な話だったなーという気がしています。勇者が一人でドタバタしていただけで終わってしまった、みたいな。前半の勢いが後半までもたずに息切れした感がありすぎますね。
話数が進むにつれて急激に減っていくPVがそれを証明していますし、もっとプロットをしっかりと練らなきゃでした。
それと、私、オンラインゲームをやったことがないし、ここ十年くらいRPG系ゲームそのものに触れていません(プレ○テ2より後はハードを買っていないのでノータッチ)ので、実はスキルとかバフ・デバフの概念がよくわかってなかったりします。その辺はアニメで得た知識だけで乗り越えました。そこにも改善の余地がありますね。
まあ、これも勉強ということで……
この物語の発想は、
ドラ○エⅢでもし『トヘ○ス』や『ニフ○ム』の効力が極大化して常時発動したらラスボスも消えちゃうんじゃないだろうか?
というところから来ています。
それで勇者一行は魔王を倒せなくなり、周囲に魔物も出なくなり、収入がなくなって生活できなくなるのでは、と。しかも『ト○ロス』は勇者一行の周辺にしか効果がないので、その他の地域は相変わらず魔王の脅威にさらされていて、勇者一行は何をしているんだと怒られる……その様子を面白おかしく書いてみたらどうだろうと、そんな安直な感じでこの物語は生まれました。
勇者がどんどん追い込まれていって奇行を繰り返し、周囲がそれに巻き込まれてしまうコメディにしようと。
そうやってドタバタとやっていき――
はたと気づくのです。
「これ、どうやって終わらせたらいいんだ……?」
と。
魔王と戦えないということは、その物語が終わらないということ。ゾ○マのいないド○クエⅢはクリアできないわけですよ。
そんな当たり前のことに気づいたのは勇者が魔王を説得している辺りで、正直このエピソードを書くのが目的だったような感じなので、その先のビジョンがなかったりします。
それではいけないと、なんとかエンディングの持って行きかたを考えて、戦闘以外の解決策を考えて、結局あんな感じになったんです。
安直だなあと自分でも思いますが、これ以外の解決策が思い浮かばなかったのだからしかたないと諦めています。読者様も諦めてください。
しかし、そのおかげで魔王がちょっと可愛い感じになったのはいい副産物でした。個人的に魔王が一番お気に入りです。声優さんは久○ユ○カさんにお願いしたいです。
この物語のあと、茶番劇を続ける二人がどうなっていくのか。
世界はそれをどう見るのか。
それを描いた短編アフターストーリーの構想があるにはあるのですが、コメディ路線だった本作とは打って変わったシリアス展開で、本当に救いのない鬱な話になりそうです。
真実を知らない人類が愚かな選択をし、二人の関係が終わり、誰も救われないまま世界が終わる。
そんな結末。
ある意味、最近流行りの「ざまぁ」要素があるんですけど、それでスカッとするならまだしも、誰も笑顔にならない鬱エンド確定なのでどうしたものかと。
ともかく。
本作に最後までお付き合いいただき、心より感謝するとともに、皆さまの心に何らかの愉しみを残せていることを願いつつ、あとがきを終了したいと思います。
本当にありがとうございました。
魔王がめちゃくちゃ強いと聞いたので負けないようにレベルをカンストするまで上げたら女神の恩恵でレアスキルが手に入ったんだけどおかげで魔王を倒せなくなって人生詰みそうです 南村知深 @tomo_mina
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