それは芸術か、殺人か

どこかじっとりとした空気と侵食してくるような恐怖、そんなものが漂っている。
いっそ異常とも言える芸術作品のような遺体、見出せない被害者の共通点、これぞミステリという導入は見事と言うしかないだろう。

机上に伏せたカードをひっくり返すように、次々と事実が開示されていく。
ある時は息を飲み、ある時はなるほどと納得し、読む手が止まらなくなること請け合いだ。

人間の欲や感情というものはどうしようもない。
そしてゾッとするような締めくくり。
ぜひとも一気読みしてこれを体験してもらいたいものです。
ぜひご一読ください。

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