第6話 斬首と呪いの後はM字開脚

 ある朝、起きるとテレサの目つきが悪い。


「どうした?」

「また、あの夢を見たのだ」


 詳しく聞くと、王族を呪い、斬首の夢らしい。テレサは死の恐怖と世界に対する嫌悪感を語りだす。それは、政略結婚で未来が無いから王族を呪ったのだと言う。


「我には自由など無かったのだ」


 国の道具として他国に嫁に入る。それがテレサの世界の理であった。


「そんな人生が我を呪いにかきたてたのだ」

「それは転生前の事だろ、今は違うはずだ」


……。


 テレサは眼を逸らして制服のスカートを上げる。そこに有ったのは黒いシルクのパンツである。


「ムグググ、私には何もできないのか?」


 私は試しに『えい』をしてみる。


「熱い、熱い!!!」


 何やら黒いシルクのパンツは蒸気を上げて熱せられていく。


「早く、パンツを脱げ」

「イヤじゃ、我はこの世界を呪う」


 黒いシルクのパンツは更に温度が上がる。


「テレサ、お前の大事な部分が使えなくなるぞ」

「それでも、イヤじゃ」


 ここは作戦を変えよう。私はテレサに近づき抱きしめる。


「さあ、パンツを脱ごうな」

「あい分かった」


 黒いシルクのパンツを脱ぐと、私はスクール水着を勧める。


「アホか!」


 良かった、何時ものテレサだ。


 呪うのを止めたテレサは普通の女子高生になったのだ。


しかし……。


『えい』


 そんなテレサは教室内で魔術を使い、女子のスカートをめくるのが日課になっていた。


「よいではないか、よいではないか」


 そう、完全な問題児に成っていたのだ。私はそんなテレサを羽交い締めにして押さえこむ。


「いい加減にしろ」

「あい分かった」


 ようやく落ち着いたと思えば。男性担任に「『三万円』でどうだ?」と問いただす。当然、スクールカウンセラーに預けられる。


「よう、姉ちゃん、結婚はまだか?」


 などと。禁句を言い保健室登校の処分を受ける。


「保健の姉ちゃん、昼飯を一緒に喰おうぜ」


 私が昼休みに元気にしているか見に行くと。保健の先生に絡んでいた。まったく、どこまで、口が汚いのだ。


 ここは『えい』『えい』『えい』!!!


 私の魔術回路がテレサにヒットすると。先ずはスカートが落ち、それから白のシルクのパンツが食い込み。更に滑って、床にM上の形になる。


 ほほーエロいな。


「おのれ、恥ずかしいぞ」

「大丈夫、ここは保健室だ」


 適当に誤魔化してエロい姿のテレサを観察する。


「うむ、元気が出てきた。午後も頑張るか」


 私が教室に戻ろうとすると。


「放置かよ!この恰好で何時までいればいいのだ?」

「私の愛が解けるまで」


 と言い残して教室に戻る。


「おい、おい、おい」


 保健室からテレサの声だけが響く。私の魔術回路は放って置けば解けるので安心して戻るのであった。


 それからしばらくして、教室にテレサがやってくる。


「おい、魔術が解けたぞ、本当に愛が解けたのか?」

「秘密だ」

「いい加減だな」

「まあな」


 そんな最終回であった。


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異世界から悪役令嬢が転生してきて、まさかの新婚!?同居生活が始まった。 霜花 桔梗 @myosotis2

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