第5話 嫁だから

 体育の授業の後の事である。私が汗ばんだ体を教室の窓から風にあたり冷やしていると。


「よよよ、また、クラスの女子にイジメられたよ」


 テレサが泣きながら寄ってくるといつものセリフを言う。お前はの〇太くんか?私はネコ型ロボットではないのだぞ。


「で、何をされたのだ?」

「ブルマを穿かされて、SNSにアップされた」


 アイタタタ……。

何処から突っ込んでいいのやら。しかし、イジメる方も確信犯だな。


「それで、バズッたのか?」

「いやいやいや、何も無かった」

「それで、その写真は?」

「はい、これです」


 上は制服の普通のブルマ姿だ。これではバズることは無いな。


「そこで相談だ。記念にブルマを貰ってきた」


 この娘、絶対変な快感を覚えたに違いない。


「今、穿いている、見るか?」


 そんなだからクラスの女子に目を付けられるのだ。


「見ないのか?なら、今から脱ぐぞ」


 テレサは火照った顔でスカートの中に手を入れると。するするとブルマが現れる。教室内で何を考えている。大体、ここで興奮したら、負けだ。


 とにかく、しまうように言う。


「ケチ」


 ダメだ、この令嬢、何かのタガが外れたらしい。


***


 リビングに白のシルクのパンツが干してある。この下着はこの前の買い物で買ってきたのだ。買ったのはやはり、白のシルクのパンツであった。しかし、一枚だけ黒のシルクのパンツを買ったのである。


 あの黒のシルクのパンツは何処に行ったのだ?リビングにテレサが現れて白のシルクのパンツをしまっている。


「黒のシルクのパンツは何処に行ったのだ?」

「あれね、我の暗黒面がはな開いた時に付けるのだ」


 暗黒面?呪いでもかけるのか?


 私が小首を傾げていると。


「斬首は怖いぞ、体を押えられて剣でバッサリ」


 あー確かに斬首の記憶が残っているのは嫌だな。


「我はその記憶を元に更なる呪いの研究をしている。そのためには黒のシルクのパンツが必要なのだ」


 ほほう、ここは試しに『えい』としてみる。スカートがめくれて白のシルクのパンツが現れる。


「白か……」


 顔を赤らめるテレサはぷぷぷと怒り出す。


「すまん」

「ま、謝ればいい、我は心広い令嬢だからな」


 何かムカつく。上機嫌になったテレサに更に『えい』としてみる。白のシルクのパンツがスト!下に落ちる。


「ぎゃああああ」


 食い込むのではなく脱げるのか。私の魔術回路はいい加減だな。しかし、ここでスカートがめくれたら不味いな。


 更なる『えい』は止めておこう。

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