あとがき
さて聡明な諸君等であれば『私』は小説内に登場する”私”でないことに薄々気付いた方もいるのではないだろうか。その予想は残念なことに正しい。
今まで書いた小説は”本物の彼”がパソコンに書き残したダイニングメッセージである。
正確に言うなら彼は蒸発し遺体も発見されていない為、行方不明と言う扱いである。故にダイニングメッセージとは少し違うかもしれないのだが、私はこれを彼の遺言として受け取っている。
彼の望み通り残されたメッセージを元に私が新しく小説として書き起こしたのである。
本物の彼は今どこで何をしているのか。私が彼の部屋を訪れた時には鍵も開けられた状態でもぬけの殻になっていたが、彼について知っている者がいたら連絡をもらいたい。
また、この事件が少しでも多くの人の目に触れる事を彼は希望していた。
彼の意を汲むと言う意味でも、この度募集されていた小説募集企画は大変ありがたく利用させてもらったが、ノンフィクション故にこのような結末で閉める事をご容赦願いたい。
願わくばひとりでも多くの人へこの小説が目に止まる事を私は心から期待する。
そして彼が無事に見つかる事を祈りたい。
最後にこの事件解決の糸口、ヒントになることを祈って、彼がパソコンに残した最後のメッセージで締めようと思う。
ブッコロ―がくる、ブッコロ―がくる、ブッコロ―g。
書き終わる前に、文字は途中で終わっていた。
ブッコロ―が岡崎弘子と大平雅代に襲われてヤバい世界!!! 奇伊洲 羽黒雄 @haguro_ism
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