延々と続くそれを永遠と呼ぶか虚無と嘆くか。

全体像を構成する最小単位はいつでも個である。

しかし、その個もまた、あらゆる要素によって造られた全体像となりえる。

ある種の狂気にも似た、微細な世界の果てへと続く探求は、やがて作者をひとつの答へと導いていく。

発展は何処までも発展を追求し、反復は際限なく繰り返され、凝り固まる心はどこまでも中心に向かって収束していく。

この心地良いフラクタルの檻から抜け出すことを求める人間が、いったいどれほど存在するだろうか。